研究課題/領域番号 |
21K06151
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山本 洋平 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40646733)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | オートファジー / 小胞体サブドメイン / オルガネラサイズ / 分子シャペロン |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジーではオートファゴソームと呼ばれる膜構造が出現し、細胞内に生じた大小様々な大きさの基質を隔離分解することが知られており、この破綻は癌や神経変性疾患などに繋がることも明らかになっている。最近、我々は小胞体膜タンパク質ERdj8/DNAJC16がそのオートファゴソームの大きさ調節に関わることを見出した。ERdj8は小胞体の特異的な領域(小胞体サブドメイン)に局在し、その存在量の変化によって、オートファゴソームの大きさに影響を与えるが、どのようなメカニズムでそれが行われているか不明な点が多い。そのため本研究課題を通じて、このオートファゴソームの大きさ調節メカニズムを理解する。
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研究実績の概要 |
本研究は細胞に生じた分解基質がオートファゴソームによって隔離分解するために重要と考えられる小胞体のサブドメインに局在することが明らかになったERdj8をターゲットにして、その詳細なメカニズムを明らかにすることを目的として研究を遂行した。 研究実施計画に記載したように、ERdj8とリン脂質合成酵素およびATGタンパク質の関係を明らかにすること、ERdj8の小胞体内腔機能ドメインの働きを明らかにすること、そしてERdj8の超近傍で働くタンパク質の同定を行うことを計画した。 まず、一つ目の研究計画についてだが、ERdj8とリン脂質合成酵素であるCEPT1が一部共局在することから、それらが結合しているかについて明らかにするため共沈降実験を行なった。その結果、強くはないがERdj8とCEPT1の結合が観察された。この結果をもとにERdj8が小胞体で合成されるホスファチジルコリン(PC)に対して影響を及ぼすかどうか調べるために、ERdj8を欠損した培養細胞(ERdj8KO細胞)を用いて、研究実施計画通りPCのラベリング実験を行なった。その結果、ERdj8KO細胞ではPCの合成が著しく減少していることが強く示唆された。また、その結果を踏まえ、ERdj8-GFPノックイン細胞の樹立を行なった。 最終年度に実施した研究成果および補助事業期間全体を通じて実施した研究成果は、小胞体サブドメインにおいて、ERdj8がPCの合成をCEPT1と共に制御することを強く示唆するものであった。このことは、その制御メカニズムを明らかにする上で重要な意義を持つものであるといえる。
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