研究課題/領域番号 |
21K06168
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木内 泰 京都大学, 医学研究科, 准教授 (70443984)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 超解像顕微鏡法 / エンドサイトーシス / 超解像イメージング / EGF受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
膜受容体がエンドサイトーシスされる部位では、多種類の分子が時空間的に秩序だって配置し、受容体を取り込むための多分子構造が形成される。従来の顕微鏡法では、この多分子構造の1~2種類のタンパク質を観察し、その結果を組み合わせて全体像を想像しているに過ぎない。そこで本研究では、同一の細胞で多種類のタンパク質を連続多重染色でき、高密度染色による精緻な画質を実現した超解像顕微鏡法IRISを用いて、膜受容体のエンドサイトーシスに関わる内在性分子群の詳細なマップの作成をする。そして膜受容体を基点として時空間的に変化するエンドサイトーシスを引き起こす多分子構造の全体像を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
クラスリン被覆部位には、様々な種類のタンパク質が協調して局在し、膜受容体のエンドサイトーシスが引き起こされる。この協調的な分子局在は、分子間相互作用の複雑な分子ネットワークの結果であると考えられているが、実際のクラスリン被覆部位でのこれらの分子局在の間の位置関係は不明なままである。本研究では、標的分子に結合解離する抗血清由来の蛍光Fabプローブの作製方法を開発し、クラスリン被覆部位を構成する5つのタンパク質、2つの受容体の多色超解像可視化を行った。さらに連続的に結合し続けるプローブの位置情報を利用した方法で分解能を改善し、各標的分子が、クラスリン被覆部位の縁やその縁の内側に部位特異的にクラスター状に分布し、それぞれが複雑に重なり合っていることを明らかにした。これらクラスターの重なり合い(共局在)部位では、クラスリン被覆部位の構成やエンドサイトーシスを担う分子複合体が存在すると予想し、それらの位置関係を解析するため、新たな画像解析方法を開発した。その結果、FCHo1/2とEps15、intersectin-1の間での共局在関係やEGFRとTransferrin receptorの位置関係を明らかにした。この多色超解像顕微鏡画像と新たに開発した画像解析法によって、クラスリン被覆部位の構造を担うタンパク質の空間的な関係や受容体の集積部位を明らかにした。
|