研究課題/領域番号 |
21K06196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
鈴木 匠 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 准教授 (30623764)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | DamID / ショウジョウバエ / 神経幹細胞 / 転写因子 / 視覚中枢 / Temporal Facrtors |
研究開始時の研究の概要 |
正確な神経回路は、神経幹細胞から生み出された多様な神経が、正しい場所に移動し、最適な相手と結合することで構築される。神経幹細胞では、Temporal Factorsという転写因子群が特定の順序で発現することで、多様な神経を作り分けている。しかし、Temporal Factorsの下流でどのような遺伝子が制御され細胞運命が決定されているのかは不明のままである。 本研究では、DNAアデニンメチル基転移酵素を利用して転写因子のDNA結合パターンを解析できる新規手法DamIDを用いてTemporal Factorsの標的遺伝子を同定し、神経の運命決定を直接制御する遺伝子を特定する。
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研究実績の概要 |
本年度は、昨年度に同定したOPC特異的なSlp1の標的であると考えられるdistal antennaの機能解析を中心に行なった。まず、distal antenna遺伝子の機能抑制実験を行うため、公共のストックセンターからdistal antenna遺伝子の近傍にp因子やpiggyBacが挿入されている系統、さらにdistall antennaの逆向き配列を発現させることによって、RNA干渉を引き起こし得る系統を取り寄せた。 技術的に容易なRNA干渉によるdistal antennaの発現抑制実験を行なったが、Slp1以降に発現するTemporal FactorであるDichaete, Bar H1, Taillessのいずれにも発現変化は見られなかった。次に、Slp1陽性幹細胞が生み出す神経への影響を調べたが、こちらも特段の変化は見られなかった。ここで用いたRNA干渉法では、用いた系統によって発現抑制効果が大きく異なる。今回用いた系統では、十分に発現抑制できていない可能性が考えられた。 次に、distal antenna遺伝子の近傍にp因子が挿入されている系統を用いて、Temporal Factors、Slp1陽性幹細胞由来の神経への影響を検討した。しかしながら、いずれの場合も変化がみられなかった。今回用いた系統では、distal antenna遺伝子の機能が十分に良くされていないことが考えられる。この結果を受けて、現在、CRISPR-Cas9法を用いて、distal antennaの完全欠損個体の作出に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は、公共のストックセンターから利用可能であったRNAi系統とp因子挿入系統を用いて、RNAi、モザイク解析によるdistal antennaの機能解析を行った。いずれの場合も、明瞭な表現型は得られていない。当初より予定していた完全欠損変異体の作出は、現在進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
現在実施しているdistal antennaの完全欠損変異体の作出を完了させ、変異体モザイク解析によって、Slp1の変異体と類似した表現型が見られることを確認する。また、予備実験により、distal antennaと非常によく似た配列を持つdistal antenna relatedと呼ばれる転写因子がdistal antennaと同じ時期に神経幹細胞で発現しているという結果が得られており、これらの2重変異体の作出を行う予定である。
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