研究課題/領域番号 |
21K06363
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45060:応用人類学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
高須 奈々 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 技術職員 (30467394)
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研究分担者 |
中村 孝博 明治大学, 農学部, 専任教授 (00581985)
中村 渉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (60372257)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | サーカディアン / 生活リズム / 社会的ジェットラグ / 性周期 / 不妊 |
研究開始時の研究の概要 |
通常ヒトは昼間に活動し、夜は休むという一日24時間周期でのなかで生活する。生理機能は活動と休息の日内リズムに合わせ、必要な時に必要な機能があらかじめ作動するよう調節されることで、生体の動的な恒常性の維持とその効率化をはかっている。本研究では、社会的ジェットラグは一週間サイクルの環境-生体不調和であるという作業仮説に基づき、体内時計の視点から性周期不整および不妊症の病態基盤を明らかにする。
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研究実績の概要 |
近年、我が国では晩婚化、晩産化が進み、高齢不妊が増加している。加齢に伴い、受精卵の着床が低下し、流産のリスクが高まるためであるが、一方で妊娠を成立させる上で性周期を正常に維持することも欠かせない。性周期を発現させる上で体内時計中枢・視交叉上核からのタイミングシグナルが必須であり、更年期に突入すると性周期が不整になるのは加齢に伴い視交叉上核の機能が低下するためである。性周期の正常化・安定化を図るには規則正しく生活することが大切であるが、現代人の不規則な生活やそれに付随する昼夜差の乏しい光環境は視交叉上核を攪乱させてしまうことから、性周期不整や不妊は若い世代まで波及している可能性がある。 そこで本研究では体内時計の視点から性周期不整および不妊症の病態基盤を明らかにし、性周期不正の防止策について提案する。まず閉経前の健康な女性をリクルートし、簡便且つ長期間にわたり睡眠覚醒時刻の記録が可能なウェアラブルデバイスを用いて、睡眠覚醒リズム、月経周期、基礎体温リズムなどを1年超に渡って追跡調査を行い、月経周期が乱れる因子について検証を行う。続いて、各被験者の普段の生活リズムに基づき、月経周期の乱れを起こす原因因子を操作することで、月経周期が予想通り、変化するのか否かを検証する。初年度である令和3年度は普段の生活リズムと性周期の関係性について調査を行いながら、次年度以降の研究の効率化を図るうえでの測定、解析方法の改善を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究はヒトを対象にした研究であり、日常生活を送りながらの研究でもあるため、想定外の様々な問題に対応しながら研究を進めていかなければならず、その対応にやや時間が取られてしまったため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究はフィールド調査のため、被験者を取り巻く環境を制御出来ず、月経周期に影響する様々な因子が存在する中での追跡調査である。そこで1年以上に渡り、同一被験者から繰り返しサンプルを採取することで、より精度を上げながら、原因因子の特定に努める。また、調査期間が長期に及ぶため、被験者の負担とならないよう定期的に面談を行い、必要があれば測定方法等の見直しを行う。
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