研究課題/領域番号 |
21K06408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
勝山 裕 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10359862)
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研究分担者 |
金田 勇人 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (40528212)
井原 大 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (40884367)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 神経発達障害 / ヘリカーゼ / 遺伝子発現調節 / 神経ネットワーク形成 / 皮質ニューロンの発達 / 神経変性 / ニューロン / 神経線維伸長 / 遺伝子発現制御 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトゲノム解析によって、統合失調症、知的能力の低下、出生前の正常な脳の発達などにSbno1が関わっていることが示唆されている。我々はSbno1がニューロンの核に局在することを見出した。このことからSbno1はニューロンで遺伝子発現を制御することで脳の神経ネットワーク形成に関与していると考えられた。本研究ではプロテオミクス解析によってSbno1に結合する候補因子を得、これらの中から実際にニューロン中でSbno1と相互作用することを示す。この分子複合体が結合する遺伝子座を同定する。さらに培養細胞と発生中のマウス大脳皮質を実験系に用いて、この分子間の相互作用が神経線維の伸長に必須ことを示す。
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研究成果の概要 |
Sbno1は精神疾患と関連することがヒトゲノム解析から指摘されているが、その機能は明らかでない。そこで我々はSbno1ノックアウトマウスを作成した。このマウスで髄鞘染色を行うと、脳幹の錐体が全く染色されない。 そこで本研究ではまず大脳皮質錐体ニューロンの形態を観察するためにゴルジ染色を行った。核ニューロンの形態をトレースしたのちにSholl解析を行ったところ、Sbno1ノックアウトニューロンにおいて樹状突起は低発達だった。次に大脳皮質ニューロンを一次培養し、正常なニューロンよりSbno1ノックダウン(KD)では線維の伸長が遅いことがわかった。またSbno1の標的遺伝子座への結合を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精神疾患に関連する遺伝子を明らかにするために、疾患患者を対象としたゲノム解析によって多くの疾患の原因となる候補遺伝子が示唆されているが、実際にその機能を調べた研究は少ない。我々自身のこれまでの研究によってSbno1が大脳皮質の発生に関与している可能性が示された。一方でSbno1がヒトゲノム解析で統合失調症や精神遅滞、正常な脳の発達に関与することが示唆されている。そこで本研究ではSbno1ノックアウトマウスやニューロンの一次培養における遺伝子ノックダウンによってSbno1の機能を調べた。その結果、正常なニューロンネットワーク形成にSbno1が必須であることを明らかにした。
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