研究課題/領域番号 |
21K06420
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
伊澤 佳子 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授(キャリアアップ) (40372453)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 前頭眼野 / 眼球運動 / 頭部運動 / 随伴発射 / 注視 / 神経科学 |
研究開始時の研究の概要 |
頭部運動は、眼球運動と協調して視線の安定に関わる。我々は最近サルにおいて、頭部固定下に大脳前頭眼野刺激を行い頭部トルクと眼球運動の同時記録を行うことにより、前庭動眼反射から分離して、頭部の運動活動のcorollary discharge(随伴発射)により生じたと考えられる眼球運動を見出した。これまでに、前頭眼野の随伴発射信号が眼球と頭部運動制御に果たす役割は未だ知られていない。本研究は、前頭眼野が随意性頭部運動に伴う代償性眼球運動のための随伴発射信号の起源であることを同定し、その役割を明らかにすることを目的とする。実験は電気生理学的・解剖学的手法を総合し、神経回路に基づいて解析を進める。
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研究成果の概要 |
頭部運動は、眼球運動と協調して視線の安定に関わる。我々は訓練したサルにおいて、頭部固定下に大脳前頭眼野刺激を行い、頭部トルクと眼球運動の同時記録を行うことにより、前庭動眼反射とは全く異なる対側向き頭部トルクと同側向き眼球運動が誘発されることを見出した。この眼球運動は頭部トルクと潜時がほぼ等しく、対称的な特性を示すことから、頭部の運動活動のcorollary discharge(随伴発射)により生じたことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
随伴発射は運動活動のinternal feedback(内部帰還)信号が中枢性に生じたものである。本研究により得られた結果は、前頭眼野の随伴発射信号が、随意性頭部運動に伴って代償性眼球運動を起こすことを示している。この前庭動眼反射によらない、前頭眼野による代償性眼球運動の理解は、臨床的に前庭障害の平衡訓練に役立つと考えられる。
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