研究課題/領域番号 |
21K06422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
前島 隆司 金沢大学, 医学系, 准教授 (70399319)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 概日リズム / 中枢時計 / 視交叉上核 / GABA作動性伝達 / 中枢概日時計 / シナプス伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
中枢概日時計として働く視交叉上核は、複数種のGABA神経により回路が形成されている。個々の神経は自律的なリズムを持つが、これらをまとめ回路全体として日長を符号化する電気的活動を生じる。本研究では、各々の神経タイプ間の接続について、シナプス伝達の機能的性質、伝達効率の日内変動、GABAに対する応答性及び電気シナプスの有無を電気生理学的に明らかにし、それらの接続がどのように神経活動の同調作用や日長の符号化に寄与するか解明する。
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研究成果の概要 |
概日リズム形成の中枢時計として機能する視交叉上核(SCN)において、背内側に存在するバゾプレッシン産生GABA作動性神経細胞からのGABA伝達の性質と機能的役割について研究を行った。そのGABA放出確率は、昼に高く、夜に低い日内変動を示すことが明らかになり、さらにそのGABA伝達は、SCN回路の神経活動を概日リズムの適切な時間帯に限定させ、マウスの活動期と休息期を設定する役割を持つことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視交叉上核(SCN)におけるAVP産生神経細胞は、GABA伝達を介してSCN回路の神経活動を制御し、概日リズムにおける休息期と活動期の時間帯を設定するタイマー的な役割を果たすことが示された。この制御機構は、季節によって変化する昼夜の長さに合わせ、動物の体内時計を調節するSCNの回路機能と関連する。そのため、本研究で得られた知見は、季節性情動障害や概日リズム睡眠障害の予防と治療法の創出につながるものと期待できる。
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