研究課題/領域番号 |
21K06455
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木下 恵美子 広島大学, 医系科学研究科(薬), 助教 (40379912)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヒスチジンキナーゼ / 2成分伝達系 / レスポンスレギュレータ / リン酸化 / Phos-tag / 阻害剤 / 抗生物質 / 2成分伝達系 / ヒスチジンキナーゼ阻害剤 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,病原菌の薬剤耐性などに関わる情報伝達経路を構成するヒスチジンキナーゼを標的とした新規抗生物質の探索が進められている。また,その経路に関わる他のタンパク質も抗生物質の新規標的となり得ることが示唆されている。しかし,化学的に不安定なヒスチジンやアスパラギン酸のリン酸化を介するこの機構は,質量分析などが適用できず,情報経路を俯瞰できるプロテオームデータがない。本研究では,申請者らが開発した不安定リン酸化タンパク質の解析技術を利用し,細菌のシグナル伝達と外部環境因子との関連を網羅的に解析する。データから情報伝達機構のクロストークなどを発見し,新規抗生物質の標的分子を探索することを目的とする。
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研究成果の概要 |
近年,病原菌の薬剤耐性,病原性の発現,増殖力の増強などに関わる情報伝達経路を構成するヒスチジンキナーゼ(HK)の阻害剤の開発が国内外で進められている。本研究では「フォスタグ」を用いたHKのリン酸化解析技術を利用し,HKによるシグナル活性化と外部環境因子との関連を網羅的に解析したデータを蓄積し,阻害剤などの新規抗生物質の標的分子が浮かび上がるようになることを目的とした。病原性大腸菌や赤痢菌で病原性の発現に関わるとされるHK であるEvgSや,薬剤耐性に関わるHK など数種類のHKが常に発現するように再現した擬似的な大腸菌を作成し,その発現に伴うトランスクリトーム変化を調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤耐性病原細菌は世界的脅威であり,それらの増殖,病原性,薬剤耐性遺伝子の発現にかかわる細菌独特のタンパク質は,既存の薬剤とは全く異なる作用店を持つ薬剤耐性菌にも有効な次世代型抗菌薬として期待され,開発が望まれている。しかし,それらのタンパク質の機能を俯瞰できるプロテオームデータはまだ揃っていない。それらの機能に迫るデータを蓄積することは,新しい抗菌薬の作用点の発見,開発に役立つ。
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