研究課題/領域番号 |
21K06473
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
松谷 裕二 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (50255858)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | オルトキノジメタン / 分子内Diels-Alder反応 / シスCD縮環型ステロイド骨格 / cis-CD縮環ステロイド / アンドラスチン / 抗癌性天然物 |
研究開始時の研究の概要 |
新規抗癌性医薬シーズ創出に資する,ステロイド誘導体の強力な立体選択的合成法確立を,本研究の主要な目的とする。特に,天然にはめずらしいcis-CD縮環型ステロイド骨格を有するandrastinの類縁体合成へと活用し,抗腫瘍活性評価によるシーズ探索へと展開する。 合成法としては,ベンゾシクロブテン(BCB)の熱開裂で生じるオルトキノジメタン(OQM) の分子内Diels-Alder反応により,一挙に4環性骨格を立体選択的に構築する。
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研究実績の概要 |
オルトキノジメタンの分子内Diels-Alder反応を活用して、シスCD縮環型ステロイド骨格の効率的構築を実現するため、前年度までにA環に相当するベンゾシクロブテン誘導体の合成を達成し、CD環相当部は中間のジオール構造まで誘導することができた。今年度は、2つの水酸基を区別するため、まずは塩基性条件下での分子内ラクトン化による一方の水酸基の選択的保護を検討した。その結果、高収率にてスピロラクトン化が進行することが明らかとなり、残る一方の水酸基のTBS保護に成功した。しかしながら、その後のスピロラクトン環の開環条件を種々検討したが、最高収率が8%にとどまり、効率的な合成ルートには結び付かなかった。 そこで、ジオール構造のままで選択的に一方だけをTBS保護する方策へと切り替え、詳細な反応条件の検討を行ったところ、低温化にてTBSClを作用させる条件にて、62%の収率で目的を達せられることを見出した。その後、残った水酸基をセレネニル化ー酸化を経由する脱水反応に付し、TBS基を除去してSwern酸化することで、目的のCD環相当部の合成に成功した。 また、これらの検討とは別に、CD環相当部のモデル化合物の合成を行い、D環の酸化状態を上げることで天然物アンドラスチンと同等の構造へと変換するルートについても、予備実験を開始している。こちらの変換ルートが確立できれば、最終目的のオルトキノジメタン分子内Diels-Alder反応の後にD環修飾を達成できるものと見込んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オルトキノジメタンの分子内Diels-Alder反応の基質となる、A環相当部とCD環相当部の化学合成を達成でき、今後はその連結体の分子内Diels-Alder反応の詳細検討へと進むことができる。また、D環の酸化方法の検討にも着手できている。
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今後の研究の推進方策 |
本計画の鍵反応である、オルトキノジメタンの分子内Diels-Alder反応の検討を進め、環化生成物の立体化学解析を行って、rans(BC)-syn-cis(CD)選択的な合成が達成できるか検証を行う。 また、CD環のモデル化合物の酸化と引き続く脂溶性側鎖導入を検討して、アンドラスチン類縁化合物の合成と抗癌活性評価へと繋げたい。
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