研究課題/領域番号 |
21K06484
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
齋藤 望 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (80349258)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | シクロプロパノン / アルキン / ジイン / 環化付加反応 / アズレン誘導体 / シグマトロピー転位 / ニッケル / ホスフィン配位子 / ビスシリルシクロプロパノン / 環化反応 / 触媒 / テトラヒドロアズレン誘導体 / 7員環 / ケテン / ジアゾメタン / ロジウム / [2+3]付加反応 / 遷移金属触媒 / クロスカップリング / 触媒的不斉合成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題はビスシリルシクロプロパノンの潜在的有用性に着目し、それを合成素子とした新規反応の開発研究を通して、有機合成化学を基盤とする創薬研究に貢献することを目的とする。ビスシリルシクロプロパノンは、カルボニル基、歪んだ構造に由来する反応性の高い炭素-炭素結合、酸化やクロスカップリングへ利用可能な炭素-ケイ素結合を有していることから、これまでにない独創的な分子変換法を開発できると期待される。
|
研究成果の概要 |
当該研究は未だ報告例が2例しかない、2,3-ビス(トリメチルシリル)シクロプロパノンの反応性検証と合成的有用性の探索に関するものであり、研究期間全体 を通して主に遷移金属触媒を利用した変換反応を検討してきた。その結果、0価ニッケル触媒による1,6-ジインとの [3+2+2]環化付加反応を開発することに成功した。また、 本反応では当初予想していた化合物とトリメチルシリル基の位置がことなる生成物が得られた。その反応機構をDFT計算を行って考察ところ、1,7-シグマトロ ピー転位様の反応が進行し、トリメチルシリル基が1,7-転位していることを新たに見出すことができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機合成化学において新たな合成素子を発見・創出することは、重要な研究課題の1つである。そのような観点から代表者は、未だに2報しか報告例のない2,3-ビスシリルシクロプロパノンの潜在的有用性を明らかにすべく検討を行った。その結果、特にニッケル触媒を用いることで1,6-ジインとの[3+2+2]環化付加反応が進行すること,そして前例の無いケイ素原子の1,7-シグマトロピー転位が起こることを見出したことは有機化学の学問領域に新知見を与えるものである。また多官能性アズレン誘導体を効率的に合成できるようになったことは、創薬化学を基盤とする医薬品創出に新たな手法を提供することに繋がるため社会的意義も大きい。
|