研究課題/領域番号 |
21K06522
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 岐阜医療科学大学 |
研究代表者 |
笹井 泰志 岐阜医療科学大学, 薬学部, 教授 (60336633)
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研究分担者 |
磯野 蒼 岐阜医療科学大学, 薬学部, 助教 (50880481)
近藤 伸一 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90240944)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | アプタマー / トリプシン / 高分子-酵素複合体 / 酵素阻害剤 / 酵素-高分子コンジュゲート / 酵素ー高分子コンジュゲート / 核酸アプタマー / 酵素 / 高分子修飾酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な機能性高分子が開発され、酵素の修飾に用いられることで酵素の安定性改善や機能付与が可能になっている。一方、高分子による酵素の修飾では触媒活性の低下が回避困難な問題である。本研究では、高分子修飾の際の酵素活性部位の一時的保護剤として核酸アプタマーを利用することで、酵素や高分子の種類を問わず触媒活性を低下させることなく実施可能な新しい酵素の高分子修飾法の開発について検討を行う。また、本方法を医薬品等にも利用されている有用酵素にも適用し、その有効性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
トリプシンの活性阻害剤として作用するDNAアプタマー(Tryp-Apt)に対して相補的塩基対を形成するオリゴDNA(pmDNA)が、任意のタイミングでトリプシン-Tryp-Apt複合体からTryp-Aptを解離させることができるリムーバーとして機能することを明らかにした。そこでTryp-Apt存在下でウシトリプシンの高分子修飾を実施したところ、pmDNA処理後Tryp-Apt非存在下で修飾した場合と比較して、高い活性を持つ高分子修飾トリプシンの調製が可能であった。以上の結果は、Tryp-Aptはトリプシンの化学修飾の際の酵素活性部位を保護する効果的な保護剤として利用できるが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酵素をはじめとするタンパク質が医薬品開発をはじめ様々な分野で応用されている。一方、タンパク質はしばしば安定性に問題を持っており、その改善法の一つに水溶性高分子による修飾がある。一方、タンパク質の化学修飾では、活性の低下がしばしば認められる。本研究の成果は、アプタマーが酵素の活性部位の保護剤として有効であること、そして、アプタマー存在下で酵素の高分子修飾を行うことで酵素活性部位が保護され、高分子修飾による酵素の活性低下を軽減できること、を明らかにしている。これらは、アプタマーを利用した新しいタンパク質修飾法に関する有益な知見を提供するものである。
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