研究課題/領域番号 |
21K06523
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
武上 茂彦 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (70298686)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 電気化学発光 / イオン液体 / ナノ粒子 / イムノアッセイ / リポソーム |
研究開始時の研究の概要 |
難治性疾患の早期治療には超早期診断が必要不可欠です。そのためには,その疾患に関連する物質を生体試料中より発見する超高感度分析システムの開発が必要となります。本研究課題では,難治性疾患の診断において実用性のある超高感度電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)法を構築するため,イオン液体ナノ粒子(ILNP)を複数個結合させた多粒子結合ILNP(MPB-ILNP)の開発とMPB-ILNP-ECLIA法の生体試料への応用を目指します。
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研究実績の概要 |
本申請課題では、難治性疾患の診断において実用性のある超高感度電気化学発光イムノアッセイ(ECLIA)法を構築すべく、イオン液体ナノ粒子(ILNP)を複数個結合させた多粒子結合型ILNP(MPB-ILNP)の開発とMPB-ILNP-ECLIA法の生体試料への応用を目指すことを目的としている。2年目(令和4年度)は、1)ILNPの電気化学発光(ECL)挙動の解析、2)比較実験に用いる多粒子結合型リポソームでの定量性の検討、の2点をおこなった。1)について、まず金電極から炭素電極へと変更を余儀なくされたため、炭素電極へのアビジン(AVI)固定化の検討をおこなった。スクシニルイミド基をもつピレンを炭素電極に物理的吸着を介して固定化し、そこにAVIを反応させ固定化させた。ビオチン(BIO)修飾脂質を混合したILNPを用いて、AVI固定化電極と非固定化電極を比較すると、AVI固定化電極においてILNPのECLが大きかった。2)について、まず一定量のAVIが固定化された電極を用いて、リポソーム数の異なる多粒子結合型リポソーム(MPB-LIP)と1つのリポソーム(SIN-LIP)を滴下しECL測定をおこなった。その結果、リポソーム数が増加するにつれて有意にECL強度の増加が観測された。この結果より、多粒子化はECLの信号増幅に有用であることが示された。次いで、間接競合法を用いて、6つのリポソームが結合したMPB-LIPとSIN-LIPを滴下しECL測定をおこなった。その結果、MPB-LIPではAVI濃度が5~100 μMの間で定量性を示し、SIN-LIPよりも感度が10倍向上した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和4年度に、単粒子でのILNP-ECLIA法を構築する予定であったがようやく定量的なデータが得られる段階に入った。少し遅れている理由は、炭素電極へのアビジン固定化の方法の検討に多くの時間が割かれたためである。現在は、炭素電極へのアビジン固定化の方法の検討も終了し、ILNP、次いでMPB-ILNPを用いてECLを測定し、MPB-ILNP-ECLIA法を確立する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
まず、前年度に計画していたが実施できなかった項目について検討をおこなう。その後、分析対象物質をアビジンから前立腺がん特異抗原(PSA)に変更して同様の検討をおこなう。具体的な項目は次の通りである。1)種々の濃度のアビジンに対してMPB-ILNPを添加してECLを測定し、各MPB-ILNPの検量線から ILNPの多粒子化が検出および定量感度の向上に有用であることを実証する。2)PSA測定にMPB-ILNPを適用し、MPB-ILNP-ECLIA法の応用性について検証する。
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