研究課題
基盤研究(C)
薬剤耐性菌は世界的に増加しているが、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっている。WHOは2017年に多剤耐性緑膿菌について、新規抗菌薬の開発の必要性が最も差し迫っていると警告した。薬剤耐性化の原因の1つに、薬剤排出ポンプの過剰発現がある。本研究は、病原細菌の耐性化により使用できなくなっている抗菌薬に対し、一本鎖抗体VHHを抗菌薬補助剤として利用し、再び薬効を復活させる技術開発を目的とする。抗体の臨床応用に向けて緑膿菌感染モデル動物を作製し、治療効果を評価する。また、抗体と細胞膜障害性抗菌ペプチドを用いて、より活性の高い抗菌薬補助剤の開発を試みる。