研究課題/領域番号 |
21K06548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
大城 有香 北里大学, 薬学部, 助教 (60550035)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 水銀耐性遺伝子 / 水銀トランスポーター / Mer輸送体 / レアメタル輸送活性 / 多重発現株 / 水銀輸送遺伝子 / 環境浄化 / レアメタル |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者はこれまでに微生物由来の水銀輸送体(Mer輸送体)が水銀、カドミウム、ヒ素、クロムなどの幅広い金属取り込み活性を持つことを見出した。本研究ではMer輸送体のレアメタル輸送活性について明らかにし、Mer輸送体を用いた汚染土壌の浄化及びレアメタル回収技術への応用を目指す。まず大腸菌を用いてMer輸送体のレアメタルや貴金属取り込み活性を評価し、金属複合存在下でのMer輸送体の多金属同時回収効果及びMer輸送体を組合せることに相乗効果について検証する。植物を用いた応用研究としてMer輸送体組換え植物を用いて、レアメタル蓄積性と金属複合汚染土壌の浄化及び金属回収効果を評価する。
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研究実績の概要 |
水銀耐性菌から見出された水銀トランスポーター(MerC、MerE、MerF、MerT)が、有害金属や貴金属、レアメタルなどの取り込み活性を有することを研究代表者は明らかにしてきた。また、これらのMerトランスポーターを遺伝子組換えした植物体を作出し、水銀やカドミウムを吸収することを明らかにした。これらのMer組換え植物は金属汚染土壌の浄化に用いることが期待された。本課題では、水銀トランスポーターを複数組み合わせた際に金属取り込み効果が向上するか検証するため、2021―2022年度に以下の実験を行った。まず、Merトランスポーターを二つ組合せた二重発現大腸菌を6種(MerC+MerE、MerC+MerF、MerC+MerT、MerE+MerF、 MerF+MerT、MerE+MerT)作製した。Mer二重発現株におけるmer遺伝子の発現を mRNAレベルで確認した。次に、mer遺伝子のタンパク質発現を調べたところ、全ての二重発現株において目的のMerタンパク質の発現がそれぞれ確認された。そこで、Mer二重発現株の金属取り込み効果を検証したところ、MerCにMerEやMerFを組合せることにより無機水銀やクロムの取り込み活性が向上する知見が得られた。一方、有機水銀の輸送では相乗効果が見られなかった。これらのことから、MerCにMerEやMerFを共発現させたトランスジェニック植物を用いる事で、水銀やクロム汚染土壌の浄化効率を向上させると期待された。2023年度は約1年間の産前産後休業及び育児休業を取得したため、補助事業期間の延長を申し込み、2024年度に延長する承認を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年4月より2024年3月末まで約1年間の産前産後休業及び育児休業を取得したため、2023年度の研究は遅れが生じているが、「産前産後の休暇、育児休業の取得又は海外における研究滞在等に伴う補助事業期間延長承認申請書」を提出し、補助事業期間を1年延長する承認を得た。そのため、2023年度に行う予定であった実験を2024年度に行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
Merトランスポーターの基質であるカドミウムや銅、金についてはまだ検討できていないため、今後検証していく予定である。また、二重発現株でも一定の効果がみられたため、三重発現株や四重発現株を作製し、効果を順次検証していく。各種金属の結果を元にどのMerトランスポーターの組み合わせが効果が高いのか評価し、植物で評価するMerトランスポーターの組み合わせを決定する予定である。
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