研究課題/領域番号 |
21K06554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
中川 公恵 神戸学院大学, 薬学部, 教授 (90309435)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ビタミンK / UBIAD1 / MK-4 / ノックアウトマウス / 心臓 / 脂肪 / 骨 / 心血管 / 脳神経 / Menaquinone-4 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトが主として摂取するビタミンKは植物由来のビタミンK1(フィロキノン, PK)を生体内でMK-4に変換する酵素であるUbiA prenyltransferase domain containing 1(UBIAD1)の全身欠損マウスは、個体発生に必須の機能を担う。UBIAD1は全身のあらゆる組織に発現しているが、各組織でUBIAD1がMK-4を変換生成する生理的意義は明らかではない。本研究では、時間空間特異的にUBIAD1を欠損させことができるコンディショナルノックアウトマウスを用いて、MK-4とUBIAD1が担う新規生理機能の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
ヒトが主として摂取するビタミンKは植物由来のビタミンK1(フィロキノン, PK)であるが、生体組織にはビタミンK2(メナキノン-4, MK-4)が最も多い。これ は、PKが生体内でUbiA prenyltransferase domain containing 1(UBIAD1)という酵素によりMK-4に変換されるためであり、申請者はこのメカニズムを解明してきた。UBIAD1全身欠損マウスは、胎生早期に致死となることから、UBIAD1が個体発生に必須の機能を担うことが明らかとなっている。UBIAD1は全身のあらゆる組織に発現しているが、各組織でUBIAD1がMK-4を変換生成する生理的意義は明らかではない。本研究では、時間空間特異的にUBIAD1を欠損させことができるコンディショナルノックアウトマウスを用いて、MK-4とUBIAD1が担う新規生理機能の解明を進めている。本年度は、心血管特異的UBIAD1欠損マウスの表現型解析を行い、UBIAD1が心臓の細胞機能不全を引き起こすことを見出すとともに、心臓の機能異常が起こるメカニズムについて、種々の遺伝子発現変化の解析を行った。また、出生成熟後にUBIAD1欠損を誘導したマウスにおいて、脂肪組織量の減少と組織構造異常が生じることを見出し、脂肪組織にもUBIAD1欠損の影響があることを見出している。さらに、幼若期でのUBIAD1欠損の誘導により、骨形成能が著しく低下し、骨形成不全になることも明らかにしている。現在は、骨芽細胞や軟骨細胞の初代培養系を立ち上げ、骨形成におけるUBIAD1の機能解析を動物及び細胞レベルで解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に沿って研究が進められており、組織・時期特異的UBIAD1遺伝子欠損マウスの作出から表現型の解析、細胞レベルでの評価が行えている。特に、心血管、脂肪組織、骨に関してのUBIAD1欠損の影響を進めている。脂肪組織については新たにその影響を見出し、新規に解析を行なっている。骨については骨芽細胞および軟骨細胞の初代培養を行い、細胞レベルでの解析を進めている。研究内容は概ね申請内容に沿って進めることができている。また、骨形成へのUBIAD1欠損の影響をさらに組織特異的に解析するため、新たなcreマウスを購入し、新規のUBIAD1欠損マウスの解析に取り掛かっている。
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今後の研究の推進方策 |
心血管特異的UBIAD1欠損マウス、Tamoxifen投与依存的に全身でUBIAD1欠損を惹起できるマウス、骨組織特異的UBIAD1欠損マウスを用い、 引き続き、出生後から成熟過程を通してた時期特異的なUBIAD1の機能、MK-4の役割を解析する。特に、Tamoxifen投与依存的UBIAD1欠損マウスからは、脂肪細胞、骨芽細胞、軟骨細胞を個別に初代培養し、脂肪形成や骨代謝を制御する種々の細胞および細胞間相互影響の解析を行う。また、各組織における遺伝子発現の変化をRNAseq解析により網羅的に評価し、UBIAD1およびMK-4のターゲットとなる機能制御因子を探索同定する。この解析では、各組織特異的UBIAD1欠損マウスに共通して発現変動する因子を見出し、UBIAD1が担う細胞機能の解明を目指す。遺伝子発現解析より見出した因子について は、免疫組織染色及びWestern blot解析によりタンパク質レベルでの発現状況も解析する。 細胞レベルでの解析も初代培養系を駆使して引き続き行い、UBIAD1欠損による細胞機能変化を解析するとともに、MK-4供給やUBIAD1発現ベクター、UBIAD1変異体発現ベクターの遺伝子導入を実施し、MK-4により制御される機能の解析とUBIAD1が担うMK-4合成以外の機能探索を進める。
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