研究課題/領域番号 |
21K06563
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
野水 基義 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (00311522)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | バイオマテリアル / 細胞接着 / ペプチド / ラミニン / 基底膜 / インテグリン / 細胞接着ペプチド / 細胞培養 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では基底膜を模倣したバイオマテリアルの開発をめざす。ラミニンのアミノ酸配列を網羅した3000種類以上の合成ペプチドを用いて発見してきた受容体特異的に作用する活性ペプチドを用い、高分子多糖マトリックスに結合させたペプチド-マトリックスの細胞培養への有用性を評価する。また、ラミニン活性ペプチドを複数種類混合して固定化したペプチド-マトリックスを作製し、機能性バイオマテリアルとしての有用性を種々の細胞を用いて評価する。この機能性バイオマテリアルは、iPS細胞やES細胞の培養および分化誘導、3次元培養や器官培養を可能にするもので、組織工学や再生医療の発展に大きく寄与するものである。
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研究成果の概要 |
インテグリンαvβ5に高い結合性を示すRGD(Arg-Gly-Asp)X1X2配列を含むラミニンα5鎖のペプチドを同定し、これを用いたペプチド-マトリックスがiPS細胞の培養に有効であることをみいだした。ラミニンα5鎖の活性ペプチドhA5G18 (DDFVFYVGGYPS)が、アミロイド線維を形成することにより細胞接着活性を示すことを解明し、そのアミロイド線維形成のコア配列を用いて機能性アミロイド線維を創製しバイオマテリアルとしての有用性を示した。弾性線維を形成するエラスチン由来のペプチドの重合体にラミニン活性ペプチドを結合し、熱応答性ペプチド-マトリックスの開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ラミニン活性ペプチドを用いたペプチド-マトリックスがiPS細胞や神経幹細胞など様々な細胞の培養や分化誘導を目的としたバイオマテリアルとして有用であることを示した。これらの結果は人工基底膜の創製につながるものである。また、ラミニンペプチドを固定化したエラスチン様ペプチドは熱応答性で、バイオマテリアル分野での応用が期待される。アミロイド線維を形成するペプチドは自己会合性バイオマテリアルを作成する上で重要なツールとなるものである。
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