研究課題/領域番号 |
21K06586
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
北村 佳久 立命館大学, 薬学部, 教授 (60195295)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | α-シヌクレイン / pre-formed fibril (PFFs) / C57BLマウス / 線条体 / PARK7 (DJ-1) / DJ-1結合化合物 / PARK7 / BV-2ミクログリア細胞 / ヒト神経芽細胞腫 SH-SY5Y細胞 / マウスBV-2ミクログリア細胞 / C57BL マウス / DJ-1 / ストレスセンサーDJ-1 / シヌクレイノパチー |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病やレビー小体型認知症などの神経変性疾患シヌクレイノパチーにおいて、酸化ストレスやαシヌクレインの変性タンパク質の蓄積など、様々な要因が絡み合うことで病態が進行する。一方、ストレスセンサーDJ-1の脳における機能は未だ明確ではないため、研究代表者は、グリア細胞、特にミクログリアおよび神経細胞におけるDJ-1の機能解析を行う。なかでもミクログリアの有する変性タンパク質の貪食能および神経保護作用に対するDJ-1の関与を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
パーキンソン病やレビー小体型認知症などの神経変性疾患シヌクレイノパチーにおいて、酸化ストレスやα-シヌクレインの変性タンパク質の蓄積等、様々な要因が絡み合うことで病態が進行する。これまでに家族性パーキンソン病の原因遺伝子として同定されているPARK7/DJ-1に焦点を当てた研究を行ってきた。しかし、その詳細なメカニズムは明らかとなっていないことから、細胞内メカニズムを明確にする目的で研究をおこなった。 最終年度において、Dulbecco's PBS(D-PBS)およびNa+濃度が異なる溶液に7日間振とう凝集したPFFsをチオフラビンTにより βシート構造を定量した。それらのα-シヌクレイン既形成原線維(pre-formed fibrils: PFFs)をマウスの線条体に微量注入した。12 週間後、脳内のα-synの凝集体形成を組織免疫染色により解析した。In vivo動物モデルの作製検討において、脳内にα-シヌクレイン凝集体が形成した匹数が最も多かった作製条件は、K+フリーでNa+濃度が157 mM のリン酸緩衝液で作製したPFFsであった。マウス線条体の微量注入した部位の周辺ばかりでなく、黒質・大脳皮質などにも凝集体様の形成物を確認することができた。このin vivo実験系において、私たちが見出したDJ-1結合化合物 compound-23を12週間に腹腔内投与した後、注射側および反側に凝集体の形成が確認された。しかし、凝集体の形成具合は劇的な個体差が示した。このため、compound-23の投与により有意な変化が認められなかった。今後、より安定的な動物疾患モデルが確立されれば、DJ-1の役割およびcompound-23など薬物作用の評価ができると期待される。
|