研究課題/領域番号 |
21K06602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
溝口 広一 東北医科薬科大学, 薬学部, 教授 (30360069)
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研究分担者 |
渡辺 千寿子 東北医科薬科大学, 薬学部, 准教授 (90296020)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 難治性掻痒 / μオピオイド受容体 / 末梢性作用 / κオピオイド受容体 / 末梢作用 / 末梢性作用薬 |
研究開始時の研究の概要 |
掻痒は不快な感覚刺激であり、特に病態に付随した掻痒は難治性掻痒として臨床上問題となっている。現在難治性掻痒の治療薬は、腎透析時掻痒の治療薬であるκ受容体(KOR)作動薬nalfurafineしか存在せず、汎用性の高い強力な抗掻痒薬の開発が望まれている。中枢KOR刺激は抗掻痒作用を発現する一方、中枢μ受容体(MOR)刺激は掻痒を惹起することが報告されているが、我々は皮膚MOR刺激は抗掻痒作用を発現することを発見した。本研究では、難治性掻痒に対する皮膚MOR刺激による末梢性抗掻痒作用の発現機構を解明するとともに、末梢性MOR作動薬の経皮投与による、副作用のない難治性掻痒の特異的治療法を開発する。
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研究成果の概要 |
各種病態性掻痒やその掻痒を一部反映した実験動物モデル(乾皮症掻痒、接触皮膚炎掻痒、5-HT誘発掻痒、デオキシコール酸誘発掻痒)において、KOR作動薬のみならずMOR作動薬も、経皮投与によって強力な抗掻痒作用を発現することを発見した。また掻痒モデルによって、有効性を示すMOR作動薬が一部異なることが明らかとなり、その差異に各種MORスプライスバリアントが関与している可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性病態性掻痒の治療薬は、現在KOR作動薬のナルフラフィンしか存在せず、新たな治療薬の開発が望まれている。本研究課題の成果によって、従来掻痒誘発に働くと考えられていたMOR作動薬も、経皮投与によって病態性掻痒に対し強力な抗掻痒作用を示すことが明らかとなり、難治性病態掻痒に対する新規治療薬のターゲットが追加された。ターゲットとなりうるMORのスプライスバリアントを解明することにより、副作用の無い難治性病態掻痒治療薬の開発に繋がると考えられる。
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