研究課題/領域番号 |
21K06652
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
小池 伸 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (70751014)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | カルボニル化タンパク質 / メチルグリオキサール / AGEs / 統合失調症 / タンパク質分解系 / カルボニルストレス / 精神疾患 / 神経変性疾患 / 終末糖化産物 / プロテアソーム / オートファジー / タンパク質分解 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、治療抵抗性統合失調症患者においてカルボニル化タンパク質の蓄積を伴う疾患群が同定された。しかし、これまでにカルボニルストレスを伴う統合失調症の発症機序は解明されていない。そこで本研究ではカルボニル化タンパク質の分解機構に注目して、この機構の機能不全がカルボニルストレスを伴う統合失調症の発症に関与する可能性を検証する。本検討では、精神疾患モデル動物や統合失調症患者由来iPS細胞におけるカルボニル化タンパク質分解系の機能を評価することで、カルボニルストレスを伴う治療抵抗性統合失調症の発症機序解明の礎となるデータの獲得を目指す。
|
研究成果の概要 |
脳内におけるカルボニル化タンパク質の分解機構の一部が明らかとなった。特に、20Sプロテアソームが主要な分解系であることが解った。一方で、ある種の骨格タンパク質のカルボニル化は別の機構によって抑制されている可能性が示唆された。一部の統合失調症患者の血中には顕著に終末糖化産物が蓄積していることが報告されている。本研究では統合失調症患者由来のiPS細胞を用いた検討も行い、カルボニル化されたタンパク質を同定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本検討で明らかとなった脳内におけるカルボニル化タンパク質分解機構の存在は、カルボニルストレスが関与する中枢系疾患の発症機序の解明に繋がる可能性がある。また、カルボニル化タンパク質分解機構の活性化剤は、カルボニルストレス性疾患の治療薬として有効であると思われる。本検討では統合失調症に注目した検討を行ったが、本検討結果は、カルボニルストレスが関与する末梢系の疾患に対しても新たな知見を与えるものである。また、本検討では、これまで明らかになっていない、未知のカルボニル化タンパク質消去機構の存在も示唆されたが、この分解機構を明らかにすることは、新たな内在的な抗カルボニルストレス機構の解明に繋がる。
|