研究課題/領域番号 |
21K06658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 摂南大学 (2023) 広島国際大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
田中 佑典 摂南大学, 薬学部, 講師 (10435068)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 消化管吸収 / 脂質製剤 / 過飽和溶解 / 経口剤 / 吸収予測 / IVIVC / 脂質分散製剤 / 脂質消化 / BCS |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト消化管吸収性を前臨床試験の段階で精度よく予測することは、効率的な経口剤の開発を行う上で極めて重要である。本研究の目的は脂質分散製剤における新規薬物吸収性予測法を開発することである。本試験法は消化管生理の部位差を考慮することにより、実際の薬物溶解/吸収過程を正確に再現できる。そのため、簡便なin vitro試験で、精度よくin vivo薬物消化管吸収性を予測することが可能となる。従って、経口剤開発において、無駄な動物/ヒト試験を回避でき、開発期間の短縮やコストの削減を実現できる。
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研究成果の概要 |
本課題では、膜表面積/水分量(S/V)比を反映させたin vitro消化-in situ吸収モデルを構築し、LBFからのシンナリジン(CNZ)の経口吸収性予測を試みた。また、透析膜を装着したin vitro消化-膜透過モデルを用い、予測精度の比較を行った。in vitro消化-膜透過試験により得られたCNZの透過率はin vivo経口AUC(AUCoral)と相関しなかったが、in vitro消化-in situ吸収モデルにより評価したAUCloopとAUCoralとの間には良好な相関が得られた。従って、実際のS/V比をモデルに反映させることは吸収性予測に有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂質分散製剤(LBF)は薬物の溶解性を改善する手法として極めて有用である。一方、LBFはその有用性が実証されているにもかかわらず、その市販医薬品に占める割合はごくわずかである。これは、LBFからの薬物吸収機構が十分に解明されておらず、消化管吸収性改善効果の予測が困難なため、可溶化技術としてLBFを選択しにくいことが原因である。本課題では実際の薬物吸収速度を再現したLBFからの薬物吸収性評価法を構築した。本研究により、LBF処方の最適化が容易となり、難水溶性化合物の経口剤開発に貢献できる。
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