研究課題/領域番号 |
21K06692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
森本 かおり 東北医科薬科大学, 薬学部, 講師 (90401009)
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研究分担者 |
石井 敬 東北医科薬科大学, 薬学部, 講師 (00735714)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トランスポーター / OATP / 消化管吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
Organic Anion Transporting Polypeptide (OATP)は、消化管における両親媒性薬物の吸収に重要な役割を果たしている。OATP2B1がその主要な役割を担うと考えられているが、消化管には薬物吸収における役割が不明なOATPが複数存在している。本研究では、機能未知OATPの薬物吸収における役割を解明することを目的とする。これまでに申請者は、アログリプチンの消化管吸収には、OATP2B1以外の機能未知OATPが関与する可能性を示した。そこでアログリプチンをプローブ薬として用い、その消化管吸収における責任輸送体と機能を解明することにより本課題に取り組む。
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研究実績の概要 |
Organic Anion Transporting Polypeptide(OATP)は、消化管において両親媒性物質の吸収に重要な役割を果たしている。OATPファミリーには12種の分子種が存在しており、小腸にはOATP2A1, 2B1, 3A1, 4A1等の遺伝子発現が確認されているが、OATP2B1以外のOATPsの局在(刷子縁膜か側底膜か)、基質薬物、阻害剤などについて殆ど分かっていない。小腸における薬物吸収にはOATP2B1が主要な役割を果たすと考えられてきた。しかし最近、OATP2B1はヒト小腸側底膜側に発現する有機アニオン排出輸送体であるという報告がなされ、その役割について議論の的となっている。我々はDPPIV阻害剤であるアログリプチンが、OATPと機能の類似したOATP2B1以外の輸送体でCaco-2細胞に取り込まれることを報告した。本研究は、アログリプチンの輸送を担う輸送体の同定を行うことにより、機能未知のOATPsの基質認識特性の一端を明らかにすることを目的としている。これまでにOATP2B1 knockdown Caco-2細胞、並びにOATP2B1高発現Caco-2細胞(OATP2B1の吸収/排出の方向性や基質認識特性の確認の目的)の作成に挑戦したが、研究材料として利用可能な細胞を得ることは出来なかった。そこでヒト小腸で高発現しているOATP4A1に焦点を絞り、発現系の作成、免疫組織染色によるヒト小腸における局在の確認を行った。既存およびカスタム合成した抗体を用いた免疫組織化学染色の結果、OATP4A1は、ヒト小腸では上皮細胞全体に分散した状態で局在していることが確認され、基質の細胞膜透過の律速過程の役割をしていない可能性が推察された。Flag標識したOATP4A1発現系でも同様の結果なのかを確認する予定である。機能解析については現在進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
OATP2B1の局在や輸送の方向性を研究する目的で、OATP2B1 knockdown および高発現Caco-2細胞の作成に取り組み、結果、評価に利用可能な細胞が得られなかったことが原因である。
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今後の研究の推進方策 |
ヒト小腸で高発現しているOATP4A1に焦点を絞り、発現系を作成し、アログリプチン、胆汁酸、エストロン硫酸などを基質として用いた機能解析を行う。また、免疫組織染色によるヒト小腸における局在確認の結果、ヒト小腸上皮細胞において細胞内に分散して存在する結果を得たが、抗体の特異性の問題の可能性も考えられるため、Flag標識OATP4A1発現細胞を作成し同様の局在を示すか確認する。その結果においても細胞内に分散していた場合、細胞内小器官レベルでの局在の確認を行う。細胞膜透過過程の律速過程として関与しない輸送体であることが推察された場合においても、前述の機能解析を行いそれを証明する。適切な蛍光基質を明らかにできた場合には、細胞内への集積部位などについても検討を加え、生体内での役割を考察する。
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