研究課題/領域番号 |
21K06715
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
多田 塁 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (70635888)
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研究分担者 |
根岸 洋一 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (50286978)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 核酸ワクチン / 超音波 / リポソーム / RNAワクチン / 感染症 / デリバリーシステム / 遺伝子導入 / DNAワクチン / ナノバブル / 真菌 |
研究開始時の研究の概要 |
RNAワクチンは次世代ワクチンとして注目されているが、RNAは親水性の高分子であるため細胞(組織)内導入能に乏しく免疫原性が低いことが問題となる。このため大量のRNA合成が必要となるが、RNAポリメラーゼなどの原料供給に課題がある。したがって、RNAワクチンをいかに安全かつ効率的に筋組織へ遺伝子導入をおこなうことにより上記の課題解決が可能と考えられる。言い換えるとRNAワクチンの社会への迅速な提供には核酸デリバリーシステムの構築が鍵となる。本研究では、RNAワクチンの筋組織へのデリバリーを独自の遺伝子導入技術であるナノバブル技術を利用して達成を試みる研究である。
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研究成果の概要 |
本研究では、新型コロナウイルスパンデミックで注目された核酸ワクチンの新たなモダリティとして、超音波応答性ナノバブル技術を基盤とした新規RNAワクチンシステムの開発を目指した。mRNAを用いた初期の実験では期待した抗体価の亢進が見られなかったため、プラスミドDNAを用いる方針に転換した。その結果、ナノバブルと超音波照射を併用してマウス筋組織へプラスミドDNAを導入したところ、抗原特異的抗体産生の顕著な亢進が確認された。今後は、ナノバブルの最適化やアジュバントの併用によるRNAワクチン開発を継続するとともに、DNAワクチン開発も並行して進める予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新型コロナウイルスのパンデミックは、ワクチン開発の重要性を再認識させた。生命は勿論、社会秩序および経済を守るためには効果的かつ安全な核酸ワクチンシステムの更なる開発が必要不可欠と考えられる。本研究により見いだされた超音波応答性ナノバブルを用いた核酸ワクチンシステムは、新たなワクチンモダリティとなり得ると思われる。さらなる研究開発によって多くのワクチンモダリティの一翼を担うことで社会に貢献することが期待される。
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