研究課題/領域番号 |
21K06756
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
渡邉 裕二 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (80301042)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 発生 / 脳 / 神経 / 視覚 / 細胞移動 / 神経分化 / 回路形成 / 視蓋 / ニワトリ / 鳥類 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、無意識の視覚を構成する膝状体外系の形成過程を明らかにして、その解剖発生学的な成立機序を解明することを目的とする。特に視蓋-円形核投射の形成については、その発生由来から細胞移動、神経分化を経て投射ニューロンして分化するまでの過程を追跡し、移動や分化に関連する分子の働きについて解析する。円形核-外線条体投射の形成については、投射ニューロンの由来を明らかにする。また網膜から視蓋、円形核を経由して外線条体に至る膝状体外系視覚経路を経シナプス的に標識して、トポグラフィックな神経投射パターンの関係性とその成立機構を明らかにする。
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研究成果の概要 |
ヒトが持つ2つの視覚経路のうち、視野のどこに対象物があるかを素早く同定するための膝状体外系は、無意識の視覚として知られる。鳥類での膝状体外系は視蓋と円形核を経由する経路で、視覚認識全般を担う。本研究ではニワトリ胚の視蓋を接線方向に移動する細胞がSGCニューロンに神経分化し、成熟して広大な樹状突起と円形核への軸索を発達させることを証明した。またVSVウィルスによる経シナプス神経回路標識によりSGCニューロンが視蓋-円形核投射を形成して膝状体外系を構成することを示した。これらの結果から発生視蓋での接線方向移動がSGCニューロンを配置して膝状体外系を形成するために重要であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で膝状体外系の視覚経路形成や進化に関する解剖発生学的な基盤を確立することにより、これを土台に特定の視覚経路での遺伝子操作や生理学的解析を組み合わせて、無意識の視覚のさらなる機能的解析が可能となる。
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