研究課題/領域番号 |
21K06762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
林 徹 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (10454266)
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研究分担者 |
猪俣 恵 明海大学, 歯学部, 教授 (40553798)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ノンコーディングRNA / Malat1 / 顎下腺 / RNA / 形態形成 / 長鎖ノンコーディングRNA / 分枝形態形成 |
研究開始時の研究の概要 |
器官固有の働きはその形態と密接に関係しています。形態を理解することは基礎医学の礎であり、特に発生過程の「形づくり」をつまびらかにすることが必須です。器官形成において上皮と間葉が相互作用し、上皮が枝分かれを繰り返しながら伸長する「形づくり」の様式を分枝形態形成といいます。この様式において長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA) による調節機構が存在すると考えられますが、申請者はlncRNAのMalat1が胎仔マウス顎下腺の分枝形態形成を調節することを見出しました。本研究は胎仔マウス顎下腺をモデル器官原基とし、分枝形態形成におけるMalat1の機能を明らかにします。
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研究実績の概要 |
唾液を分泌する顎下腺をはじめ、肺、膵臓、腎臓などの器官では、発生中の「かたちづくり」の過程で上皮が枝分かれを繰り返すことが知られています。分枝形態形成と呼ばれるこの「かたちづくり」により、例えば表面積が増大し、細胞内外の物質のやりとりが効率的におこなわれるようになります。マウスの場合、唾液腺の発生は胎生期11日頃に始まります。未成熟な口腔上皮が肥厚し、その先端が分岐し多数の終末部が形成されます。このとき、周囲の間葉組織との間に相互作用が生じます。例えば細胞成長因子FGFが間葉から分泌され、その受容体FGFRが上皮に発現しています。本研究課題では、唾液腺上皮に発現するノンコーディングRNA Malat1により分枝形態形成がどのように調節されているかを調べています。Malat1は核内の核スペックルとよばれる領域に分布しているため、siRNAなどの細胞質で機能するアンチセンス鎖の人工核酸ではMalat1発現を阻害できません。そこで核内のRNaseH依存的にRNAの分解を促すGapmerを使用して唾液腺上皮のMalat1発現を阻害しました。その結果、FGFシグナルに関連した遺伝子群の変動がみられたほか、水チャネルAQP5の遺伝子発現レベルも上昇していることが明らかとなりました。つまり、Malat1はFGFシグナルを介して分枝形態形成を調節していることが示唆されたほか、機能的な分化にも寄与していると考えられました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
最終年度である2023年度中にMalat1と複合体を形成する因子を同定することを目指していましたが、計画に遅れが生じており引き続き2024年度も実施することとしました。
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今後の研究の推進方策 |
Malat1 関連の因子を同定するためにプローブが必要ですが、当初の想定よりプローブデザインに往生しています。一般にノンコーディングRNAは生物種間で保存性が低いことが知られていますが、Malat1全長のできるだけ保存性の高い領域に絞ってデザインをしていきます。
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