研究課題/領域番号 |
21K06773
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
畠山 裕康 北里大学, 医学部, 准教授 (00619067)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | インスリン / イメージング / 細胞骨格 / 細胞骨格系 |
研究開始時の研究の概要 |
膵β細胞から分泌されるインスリンは、生体において血糖を直接低下させる唯一のホルモンである。その分泌不全は糖尿病の成因の一つであり、この分泌機構の全貌の理解は社会的急務である。しかし、インスリン分泌の主要な調節過程のうち、インスリン分泌顆粒の動員過程は現時点で最も理解に乏しい。そこで本研究では、インスリン分泌顆粒の動きを高い精度で計測できる独自の手法を開拓することによって、インスリン分泌顆粒を動員するしくみの定量的解明を目指す。
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研究成果の概要 |
インスリン分泌を調節する主要な過程のひとつに、細胞内部に存在するインスリン分泌顆粒が細胞膜近傍まで輸送される過程があるが、その制御様式については、従来の計測手法の技術的制約から定量的な知見に乏しかった。本研究では、インスリン分泌顆粒の輸送過程のしくみを理解することを目的として、細胞内部のインスリン分泌顆粒を、きわめて安定で明るい蛍光ナノ粒子である量子ドットで標識して一分子イメージングすることによってインスリン分泌顆粒の動態を定量計測できる手法を開拓し、細胞骨格系による調節について解析した。そして、微小管やアクチンによる輸送制御様式と病態との関連について知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インスリン分泌は生体における血糖制御の中核を担う重要な細胞機能であり、その機能の障害は糖尿病の発症に至る。日本人の糖尿病ではインスリン抵抗性の増悪に比べてインスリン分泌が極端に定値となることが知られており、インスリン分泌機構の全貌理解は社会的急務である。本研究は、インスリン分泌を調節する過程の主要な過程のうち、技術的制約から最も理解に乏しかったインスリン分泌顆粒の輸送について、定量的な知見を得るための新たな手法を開拓し、その制御様式や病態との関連について知見を得たものである。今後のさらなる計測により、インスリン分泌調節とその破綻に関する統合的理解と糖尿病の新規治療戦略の開拓が期待できる。
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