研究課題/領域番号 |
21K06776
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
津元 国親 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (70353331)
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研究分担者 |
倉田 康孝 金沢医科大学, 医学部, 教授 (00267725)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 生理学 / 不整脈 / 細胞・組織 / 生物物理 / フィジオーム / 生体シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
心室性不整脈は、心臓突然死の主要な要因である。この危険な不整脈の発生予測を可能にするには、発生機序を明らかにし、突然死の危険度を評価する方法が必要となる。本研究では、心筋細胞ユニットを電気的に結合した心室組織モデルを構築し、電気的興奮波が伝播する様子をコンピュータシミュレーションで再現することで、不整脈の発生機序を明らかにする。同時に、不整脈発生時の心電図を計算し、不整脈発生が無い時の心電図との違いを定量化することで、突然死の発症リスクを定量的に予測するための理論的基盤をつくる。
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研究成果の概要 |
本研究は、心臓突然死に関与する心室性不整脈発症のきっかけ(トリガー)として知られる撃発活動の発生機序を明らかにすることで、突然死を未然に防ぐための方法論開発を目標に実施された。心室筋細胞の活動電位における再分極異常である早期後脱分極(Early afterdepolarization: EAD)は、心室性致死性不整脈のトリガーであると考えられてきた。本研究により、心室組織内でEADが連鎖的に発生することで形成された高電位局所領域の境界形状により撃発活動が形成されることを明らかにした。本成果は、撃発活動の発生機序に基づいた致死性不整脈の新たな発症予防法の確立に資する重要な理論的成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
突然死の主要因である心室性不整脈(心室頻拍・心室細動)をもたらすきっかけとなる撃発活動が形成される電気生理学的メカニズムが明確になった。そして本研究で明らかとなった撃発活動の発生機序に基づいて、致死性不整脈発生の新たな予測法や予防法といった方法論の確立へと発展することが期待される。
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