研究課題/領域番号 |
21K06801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
白藤 俊彦 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (30595765)
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研究分担者 |
上山 健彦 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 教授 (80346254)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | PKC / SCA / 脊髄小脳変性症 / リン酸化 / VCP / PLEKHG4 / 小脳プルキンエ細胞 / リン酸化プロテオーム |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄小脳変性症(SCA)は小脳プルキンエ細胞変性を起こす疾患である。 SCA1, 2, 14のモデル動物やヒトの小脳においてPKCのリン酸化が亢進し、このことが小脳プルキンエ細胞保護作用を持つことが近年示唆されている。 そこで、このPKCリン酸化の基質を網羅的リン酸化プロテオームを用いて同定し、その下流シグナルを解析する。同定したPKCリン酸化シグナルを標的としたSCAに共通して適用できる治療法開発へつなげる。
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研究成果の概要 |
過去の報告より、PKC活性増加がSCAの小脳プルキンエ細胞に共通する神経保護機構であることが示唆される。 本研究で小脳プルキンエ細胞におけるPKC基質として、VCP, PLEKHG4を同定した。PKCリン酸化部位がそれぞれ、Ser770とSer27, Ser677であることを確認した。 PLEKHG4のリン酸化変異体とRAC1, CDC42との相互作用を解析し、リン酸化が相互作用に重要であった。PLEKHG4 S27とS677リン酸化はRAC1, CDC42の機能を介して小脳プルキンエ細胞保護作用を示すことが示唆される。一方、VCP S770リン酸化が細胞死に関与するデータは得られなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小脳プルキンエ細胞にPLEKHG4, VCPともに発現するので、小脳プルキンエ細胞保護作用のあるPKC活性化の基質が解明された。また、PLEKHG4については、RAC1/CDC42との結合がリン酸化で調整されることが解明された。 これらのことは小脳プルキンエ細胞でのPKCリン酸化シグナルの一端が解明されたことになり、SCAの病態解明、治療法開発に資するものである。
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