研究課題/領域番号 |
21K06832
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
大日方 英 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50332557)
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研究分担者 |
南嶋 洋司 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20593966)
川端 麗香 群馬大学, 未来先端研究機構, 講師 (90721928)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 生理活性脂質 / S1P / 炎症 / 近接ラベル化法 / 慢性炎症 / 受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全や脳卒中などの心血管系疾患を予防するためには、血管の慢性炎症性疾患である動脈硬化の発症・進行を抑えることが重要です。動脈硬化は、血管全域で一様に起こるわけではなく、血管の湾曲部や分岐部など血流が乱流化している部位に好発します。乱流刺激により血管表面の細胞が慢性的な炎症状態になってしまうことが知られていますが、乱流刺激がどのように炎症を引き起こすのかはよく分かっていません。本研究では、血管の炎症を抑制する作用を持つ生理活性脂質スフィンゴシン1リン酸の働きに着目して、乱流刺激から炎症反応へと至る分子メカニズムの解明を目指します。
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研究実績の概要 |
本研究では、HDLに結合して血中を循環する生理活性脂質スフィンゴシン1リン酸(S1P)と、血管内皮細胞に発現する受容体S1P1による血管の炎症抑制作用に着目して研究を行っている。本来は、血管内皮細胞の表面に局在し、炎症抑制に働くS1P1受容体が、血管分岐部や湾曲部など血流が乱流と化している血管部位では内在化していることなどから、S1Pの炎症抑制シグナルが乱流下では受容体内在化により途絶するため炎症亢進につながる可能性が考えられる。この可能性を検証するために、(1)S1P1受容体の局在制御機構、(2)S1P1受容体の内在化と炎症亢進の因果関係、の解明を目的としている。 2021年度は、S1P1受容体の内皮細胞における細胞表面への局在制御機構を明らかにするために、S1P1受容体と相互作用してS1P1受容体を細胞表面に維持する役割を担うタンパク質の同定を近接ラベル化法および質量分析計によるプロテオーム解析により試みた。その結果、RNA干渉法による発現抑制によりS1P1受容体の細胞内への内在化が引き起こされる候補タンパク質の同定に至った。 2022年度は、候補タンパク質によるS1P1受容体の局在制御機構について詳細な検討を行い、候補タンパク質の発現抑制によりS1P1受容体の内在化が引き起こされ、S1P1受容体を介した細胞内シグナル伝達経路の活性化や細胞遊走、血管内皮細胞のバリア機能などの細胞応答が大きく損なわれることが明らかになった。2023年度は、血管内皮細胞の炎症反応に対する効果を検討していくとともに、遺伝子欠損マウスの作製などin vivo研究への展開を図る予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
S1P1受容体の内皮細胞表面への局在を制御する候補タンパク質を同定し、候補タンパク質によるS1P1受容体の局在制御機構や細胞応答への影響の解析も順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
血管内皮細胞の炎症反応に対する効果を検討していくとともに、候補タンパク質の遺伝子欠損マウスの作製などin vivo研究への展開を図る。
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