研究課題/領域番号 |
21K06833
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
泉 幸佑 東京大学, 定量生命科学研究所, 客員准教授 (40383707)
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研究分担者 |
白髭 克彦 東京大学, 定量生命科学研究所, 教授 (90273854)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 核スペックル / ゲノム / RNA代謝 / RNA / 精神運動発達異常 / RNA結合タンパク / 転写制御 / 精神運動発達遅滞 |
研究開始時の研究の概要 |
NKAP関連症候群は精神運動発達遅滞を主徴とする遺伝性疾患である。NKAPは核内オルガネラである核スペックルを構成するタンパクやRNAスプライス制御因子として知られている。我々の先行研究により、NKAP関連症候群に認められるNKAP変異は遺伝子発現異常を引き起こすことが示されている。しかしながらNKAP変異がどのように遺伝子発現異常を引き起こすのかは明らかになっていない。NKAP関連症候群病態機構解明に向け、NKAPコンディショナルノックアウト細胞、NKAP関連症候群患者由来細胞を用いた実験から、NKAP機能の本質を明らかにする。
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研究成果の概要 |
我々は希少精神運動発達遅滞症候群であるNKAP関連症候群をモデルとして、核スペックの異常がどのように細胞機能に影響を与えるかを検討し、NKAPの新たなRNA代謝制御因子としての役割・核スペックルの構造タンパクとしての役割を明らかにした。NKAPがSON/SRRM2といった核スペックル構成蛋白の細胞内局在を制御し、協調して核スペックル機能制御を行っていることが明らかになった。NKAPのみならず、SRRM2・SON遺伝子変異も精神運動発達遅滞を合併する希少疾患を引き起こすため、NKAP・SON・SRRM2の遺伝子変異により同様の分子機構により精神運動発達を発症する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核スペックル異常症は精神運動発達遅滞の原因として知られているが、その病態機構は不明であり、核スペックル異常症の治療法は確立されていない。我々はNKAP関連症候群をモデルとして、核スペックル異常症の分子病態を検討した。我々はNKAPのRNA代謝制御因子としての役割・核スペックルの構造タンパクとしての役割が明らかにし、NKAP/SRRM2/SONは協調して核スペックル機能を制御していることが明らかにした。NKAP同様SRRM2・SON遺伝子変異も精神運動発達遅滞を引きおこすためNKAP・SON・SRRM2の遺伝子変異による核スペックル異常症では、共通の創薬ターゲットが存在する可能性が考えられる。
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