研究課題/領域番号 |
21K06850
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
藤井 順逸 山形大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00222258)
|
研究分担者 |
本間 拓二郎 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 講師 (70743566)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 細胞周期 / グルタチオン代謝 / システイン欠乏 / アセトアミノフェン肝障害 / フェロトーシス / グルタチオン / メチオニン / 脂質過酸化 / システイン / DNAメチル化 |
研究開始時の研究の概要 |
システインの欠乏により鉄依存性の細胞死・フェロトーシスが誘導されるが、システインとメチオニンを同時に欠乏するとむしろ抑制される。メチオニン欠損ではメチル基のドナーであるS-アデノシルメチオニンが減少することが知られている。そこでメチオニン欠乏状態ではメチル化能が低下し、細胞周期を停止させて活性酸素の生成が抑えられることでフェロトーシスが抑制されると考え、その仮説の検証を行うことを目的とする。
|
研究成果の概要 |
培養細胞の培地からシステインを除くとフェロトーシスが誘導されるが、システインの前駆体であるメチオニンを同時に除くとむしろ細胞死は抑制され、細胞周期の停止がその原因であることが分った。メチオニン代謝中間体のS-アデノシルメチオニン投与により細胞増殖が再開し、この時活性酸素も増加してフェロトーシスが起こったことから、細胞周期の進行により生じる活性酸素がフェロトーシスの誘導に関わることが明らかになった。 これまでに体内でフェロトーシスを起こした細胞を特異的に検出する方法は無かったが、本研究により作製したラットモノクローナル抗体は、フェロトーシスを起こしている細胞に対する特異的が高かった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
・フェロトーシスは神経変性疾患・虚血性疾患・炎症・がんなどの原因と考えられており、その解明はこうした疾患の予防や治療法の改善に繋がる可能性がある。 ・増殖中の細胞の産生する活性酸素が細胞死に関係することが明らかになったことから、活性酸素の原因となるラジカルの生成を抑える治療の有効性が示唆された。作出した特異抗体は、フェロトーシスの関係する疾患の診断に有用な可能性を示唆している。
|