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エピトランスクリプトーム解析によるメルケル細胞癌の病態機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K06885
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関鳥取大学

研究代表者

松下 倫子  鳥取大学, 医学部, 助教 (70642198)

研究分担者 林 一彦  鳥取大学, 医学部, 特任教授 (30180962)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードメルケル細胞癌 / メルケル細胞ポリオーマウイルス / RNA-seq / METTL3 / RNA修飾
研究開始時の研究の概要

メルケル細胞癌(MCC)は高齢者に多い予後不良の皮膚悪性腫瘍である。MCCの約80%にメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)が感染し発癌に関与していると言われているが、発癌に至る詳細は十分に明らかになっていない。
本研究において、MCCをエピトランスクリプトミクスの観点から解析し、MCCの腫瘍病態を明らかにする。

研究実績の概要

皮膚悪性腫瘍のメルケル細胞癌(MCC)は、約80%でメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)により発癌する。申請者は、MCCの腫瘍病態を遺伝子変異、遺伝子発現前のエピゲノム異常、タンパク発現・修飾異常にいたる一連の流れを体系的に明らかにしてきた。本年度は、腫瘍内免疫微小環境の状態とRNA代謝酵素の発現状態について比較検討を行った。免疫環境については、PD-L1、TIGIT-CD155免疫チェックポイント経路、regT細胞の転写因子であるFOXP3に着目した。一方、RNA代謝酵素については、METTL3、METTL14、ALKBH5、WTAPを免疫染色を用いてウイルスの有無で発現の際について評価した。
その結果、METLL3発現がウイルスの有無で差異があったが、そのほかについては、差異がなかった。またMETTL3高発現が予後不良因子であった。また、本来免疫細胞に発現するTIGITが異常発現を起こしていること、PD-L1発現が腫瘍中心部よりも辺縁部で多く、CD8陽性リンパ球、FOXP3についても同様であることを見出した。さらに、FOXP3発現の免疫細胞は予後不良因子であった。この結果の一部を論文発表を行った。
さらに、MCC細胞株を用いて、METTL3、ALKBH5、YTHDF1、YTHDF2、WTAP、FTOをsiRNAを用いてKDを行いRNA-seqおよび増殖能試験を計画した。その結果、METTL3のRNA-seqにおけるPCA解析では、PC3成分でMETTL3siの有無で分離された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

検証するべき細胞株がウイルスの陽性の有無で3種類ずつあり、浮遊系、接着系の違いでsi条件の調整および増殖能試験の条件検討に時間を要した。
そのため、RNA-seqライブラリー作成に時間を要し、シークエンス結果の解析が年度内に間に合わなかった。

今後の研究の推進方策

予定よりも進まなかったため、補助事業期間の延長を行った。
既に、RNA-seqについては、大部分でデータが得られたため、次年度はこの解析を行う。さらに、完了していないsiRNA実験(YTHDF1、FTO)と免疫染色を完了させ、論文投稿を行う。
完了していないRNA-seqデータの一部は、公開RNA-seqデータが発表されたため、これを用いて補完を行う。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Clinical significance of the expression of FOXP3 and TIGIT in Merkel cell carcinoma2023

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki Takeshi、Hayashi Kazuhiko、Matsushita Michiko、Nonaka Daisuke、Matsumoto Takamasa、Taniguchi Midori、Kuwamoto Satoshi、Umekita Yoshihisa、Oda Yoshinao
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 号: 1 ページ: 13114-13114

    • DOI

      10.1038/s41598-023-40050-7

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] RNAscopeを用いたメルケル細胞癌の組織切片上でのMCPyV検出の有用性2023

    • 著者名/発表者名
      松下 倫子, 林 一彦, 岩崎 健, 桑本 聡史
    • 学会等名
      第112回 日本病理学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] メルケル細胞癌におけるFOXP3、TIGIT/CD155経路の異常発現と臨床病態の解明2023

    • 著者名/発表者名
      岩崎 健, 林 一彦, 松下 倫子, 松本 崇雅, 宮本 拓海, 大石 智恵美, 桑本 聡史, 梅北 善久, 小田 義直
    • 学会等名
      第112回 日本病理学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] RNAscopeを用いたメルケル細胞癌の組織切片上でのMCPyV検出の有用性2023

    • 著者名/発表者名
      松下倫子、林一彦、岩崎健、桑本聡史
    • 学会等名
      第112回日本病理学会総会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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