研究課題
基盤研究(C)
SWI/SNF型クロマチン再構成因子蛋白発現に異常を伴う腫瘍はにおける、蛋白発現異常の原因をジェネティック、エピジェネティックに大きく分け、さらに、マイクロサテライト不安定性(MSI)や上皮間葉転換関連蛋白発現の有無など、分子生物学的に層別化する。その結果から、腫瘍発生メカニズムの解明を行い、治療戦略の確立につなげてゆく。また、形態的にも共通項を見出し、治療戦略に基づく新たな組織分類の提唱を行う。
類上皮肉腫は、組織学的にconventional-typeとproximal-typeとに分けられ、proximal-typeの方が予後不良とされる。両亜型ともに高悪性度であるが、しばしば担癌状態で長期生存する症例も認められる。今回、MLPA法を用いてSMARCB1のアレル数解析を実施した。Biallelic deletionは12/20(60%)、monoallelic delesionは6/20(30%)、wild typeは2/20(10%)に認められた。予後については、biallelic deletion症例が、monoallelic症例よりも予後不良である傾向が認められた(p=0.326)。各亜型との直接的な関係性は明らかではなかった。しかしconventional-typeではERGが、proximal-typeではSALL4が陽性となる傾向が既に報告されており、ERG陽性症例はmonoallelic症例(p=0.04)と、SALL4陽性良性はbiallelic症例(p=0.03)と有意に相関を認めた。類上皮肉腫は、遺伝学的にgeneticな要因とmicroRNAによるepigeneticな要因とにより、SMARCB1発現が抑制されているとされている。今回の解析では組織亜型との直接的な関係性は認めなかったが、proximal-typeでは、biallelic deletionが多く、conventional-typeではmonoallelic deletionが多くなり、geneticな要因が強い方が予後不良となるのではという仮説を支持できるのではと考えている。
すべて 2024 2023 2022 2021 2020
すべて 雑誌論文 (27件) (うち査読あり 27件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 1件、 招待講演 6件)
npj Precision Oncology
巻: 8 号: 1 ページ: 16-16
10.1038/s41698-024-00515-y
Skeletal Radiology
巻: -
10.1007/s00256-024-04604-8
Human Pathology
巻: 145 ページ: 56-62
10.1016/j.humpath.2024.02.007
巻: - 号: 12 ページ: 2689-2695
10.1007/s00256-024-04647-x
Virchows Archiv
10.1007/s00428-024-03796-7
Cancer Science
巻: - 号: 5 ページ: 2178-2188
10.1111/cas.15729
Journal of Clinical Pathology
巻: - 号: 10 ページ: 676-682
10.1136/jcp-2023-208814
JBJS Case Connector
巻: 13 号: 2
10.2106/jbjs.cc.21.00783
Journal of Clinical Medicine
巻: 11 号: 7 ページ: 2062-2062
10.3390/jcm11072062
巻: 124 ページ: 36-44
10.1016/j.humpath.2022.03.002
巻: 480 号: 4 ページ: 919-925
10.1007/s00428-022-03293-9
巻: 480 号: 5 ページ: 1063-1075
10.1007/s00428-021-03261-9
Modern Pathology
巻: - 号: 5 ページ: 640-648
10.1038/s41379-021-00972-x
Pathology - Research and Practice
巻: 228 ページ: 153668-153668
10.1016/j.prp.2021.153668
巻: 10 号: 21 ページ: 4972-4972
10.3390/jcm10214972
Histopathology
巻: 80 号: 3 ページ: 538-557
10.1111/his.14588
巻: 479 号: 6 ページ: 1233-1244
10.1007/s00428-021-03189-0
Scientific Reports
巻: 11 号: 1 ページ: 14821-14821
10.1038/s41598-021-94022-w
巻: 79 号: 4 ページ: 629-641
10.1111/his.14393
Journal of Cancer Research and Clinical Oncology
巻: 147 号: 7 ページ: 2003-2011
10.1007/s00432-021-03616-4
巻: 112 ページ: 1-8
10.1016/j.humpath.2021.03.001
巻: 50 号: 9 ページ: 1903-1907
10.1007/s00256-021-03747-2
巻: 147 号: 5 ページ: 1465-1467
10.1007/s00432-020-03466-6
Oncol Rep.
巻: 45 号: 1 ページ: 379-389
10.3892/or.2020.7837
Genes Chromosomes Cancer
巻: 60 号: 1 ページ: 26-37
10.1002/gcc.22899
巻: 147 号: 5 ページ: 1451-1463
10.1007/s00432-020-03390-9
巻: 147 号: 5 ページ: 1499-1518
10.1007/s00432-020-03438-w