研究課題/領域番号 |
21K06897
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
中野 薫 公益財団法人がん研究会, 有明病院 病理部, 医員 (10896187)
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研究分担者 |
河内 洋 公益財団法人がん研究会, がん研究所 病理部, 診断病理学担当部長 (20401375)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 遺伝性胃癌 / 病理学 / 消化管 / ゲノム異常 |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝性胃癌を生じる代表的疾患の家族性大腸腺腫症(Familial adenomatous polyposis; FAP)とその亜型のGAPPS (Gastric adenocarcinoma and proximal polyposis of the stomach)について、特に胃癌の前駆病変・初期病変に位置づけられる上皮内腫瘍に着目した。FAP・GAPPSの胃腫瘍のホルマリン固定パラフィン包埋組織を用いて上皮内腫瘍の病理組織学的特徴とゲノム異常を統合的に解析し、発癌経路を明らかにする。本研究の成果は遺伝性胃癌の病態の解明や治療戦略の整備に寄与し、遺伝性胃癌の予後改善につながるものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、近年Helicobacter pylori 感染率の低下に伴い重要性が高まっている遺伝性胃癌を対象とした後方視的研究である。遺伝性胃癌を生じる代表的疾患である家族性大腸腺腫症(Familial adenomatous polyposis; FAP)とその亜型のGAPPS (Gastric adenocarcinoma and proximal polyposis of the stomach)について、特に胃癌の前駆病変・初期病変に位置づけられる上皮内腫瘍に着目した。応募者施設にて治療されたFAP・GAPPSの胃腫瘍のホルマリン固定パラフィン包埋組織を用いて上皮内腫瘍の病理組織学的特徴とゲノム異常を統合的に解析し、発癌経路を明らかにする。遺伝性胃癌は若年層に多く予後不良であることから、病態 の解明や治療ストラテジーの整備が不可欠であり、本研究の成果は遺伝性胃癌の予後改善につながるものである。 当該年度には5症例6検体のFAP症例の検体が得られた。FAP14例(内視鏡治療検体60病変)、GAPPS4例(手術検体2例、内視鏡治療検体9病変)となった。 また、遺伝性びまん型胃癌や胃底腺ポリープに合併する胃型腫瘍に関して他科の医師が学会発表を行う際に病理学的な内容・考察に関して協力・指導を行った。 また、遺伝子異常が関係していると考えられている壁細胞機能不全症に関する学会発表、書籍の記載等に協力した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
1.遺伝性胃癌症例の収集は順調に行うことができている。 2.免疫組織化学を行った症例は一部にとどまった。 3.研究に必要な実験用試薬や消耗品などの購入はほぼ予定通り行えている。
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今後の研究の推進方策 |
病理理組織学的評価については、定期的に一定症例数を検討するスケジュールを組むことで、遅滞なく検討が進められる体制を確立してゆく。 研究分担者と協議して各担当作業ならびにタイムスケジュールを改めて確認し、無理のない体制で進められるように整える。
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