研究課題/領域番号 |
21K06898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
大迫 智 公益財団法人がん研究会, がん研究所 病理部, 研究員 (70535442)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 乳癌 / 生物学的特性 / 長期変化 / 組織型 / サブタイプ / 微小免疫環境 / 組織マイクロアレイ / 免疫染色 / 免疫環境 / 日本人 / 病理診断 / 超長期変化 |
研究開始時の研究の概要 |
日本で乳癌罹患数が過去数十年で急増し、がん対策における喫緊の課題となっている。本研究では、乳癌罹患数が増加する前の1940~50年代から2020年代までの75年間において、日本人乳癌の生物学的特性(組織型、分子サブタイプなど)、免疫微小環境および臨床病態の変化を、病理組織標本の形態学的・免疫組織化学的評価および臨床情報を用いて明らかにする。これにより、日本人乳癌の生物学的特性の超長期変化が明らかになり、効果的ながん対策を行うための基礎データとなる。
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研究実績の概要 |
日本で乳癌罹患数が過去数十年で急増し、がん対策における喫緊の課題となっている。1960~80年代に乳癌の日米比較研究が複数行われ、日本人と米国人で乳癌の罹患数および生物学的特性が異なることが明らかとなった。さらに、ハワイ日系人の研究から、将来的に日本人乳癌は米国人乳癌の罹患数および生物学的特性に近づくと予想された。乳癌罹患数については、その予想通りその後40年間で急増した。しかし、生物学的特性の長期変化については、検証されず不明のままである。そこで、本研究では乳癌罹患数が増加する前の1940年代から2020年代までの約75年間において、日本人乳癌の生物学的特性(組織型、分子サブタイプなど)、免疫微小環境および臨床病態の変化を、病理組織標本の形態学的・免疫組織化学的評価および臨床情報を用いて明らかにする。今年度は以下の3点を中心に研究を進めた。 1)標本切り出し図・病理レポートの電子化:1946年~2005年の手術症例19,676例の、診断当時の切り出し図・病理レポートの電子化を完了させた。これにより、すでに完了していた2005年以降の症例と合わせて、全研究期間(1946年~2023年)の39,407症例の電子化が完了した。 2)臨床病理情報の構造化:2005年~2019年の手術症例15,236例の臨床病理情報の構造化を完了させた。これにより、すでに完了していた2019年以降の症例と合わせて、2005年~2023年の全20,823症例の構造化が完了した。 3)1970~80年代の手術症例の予後解析:術後無治療の手術症例935症例の臨床病理情報と予後との関連を統計学的に探索した。原発巣浸潤径、リンパ節転移個数、病期、サブタイプ、腫瘍浸潤リンパ球の程度などにより、自然予後を層別化できることを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究者の日常診断業務の増大により、年代別に抽出した症例の組織形態の見直しおよび組織マイクロアレイを用いた免疫染色評価がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
1960年代および1980年代の症例を抽出し、組織形態の見直しおよび組織マイクロアレイを用いた免疫染色評価を行う。
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