研究課題/領域番号 |
21K06903
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野島 聡 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (40528791)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 3次元イメージング / 組織透明化 / 臨床病理診断 / 炎症性腸疾患 / 潰瘍性大腸炎 / 新規診断技術 / 人工知能 / 機械学習 / 甲状腺腫瘍 / 尿路系腫瘍 / 診断病理学 / 3次元イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、最先端イメージング技術CUBICをヒト病理組織診断に実践的に応用することを目標とするものであり、特に、臨床病理診断におけるPAS染色やレクチン染色といった所謂“特殊染色”に該当するような新たな蛍光染色法を開発し、現在の2次元の評価では難しいような診断を可能とする新規イメージング系を確立することをその主軸に置く。 これらの新規技術により従来の方法では難しかった疾患の鑑別が可能となれば、病理診断技術の発展に大きく寄与する可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究では、酸化剤HIO4水溶液とFAM hydrazideを組み合わせ、PAS染色におけるSchiff試薬に互換となる新たな蛍光染色法PAFhy stainを開発した。この染色法と組織透明化/3次元イメージング技術であるCUBICと組み合わせることで、新たな3次元的イメージング法を開発した。この手法により大腸陰窩構造の3次元的構造の評価が正確かつ詳細に行えるようになり、陰窩炎・陰窩膿瘍における炎症の様式を詳細に観察できた。更に、本法を用いて定量評価した陰窩のねじれの構造の程度を指標に、これまでの2次元的診断では不可能であった炎症性腸疾患の正確な鑑別が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で新たに開発されたPAFhy stain法は、3次元病理組織学における特殊染色に位置する有用な手法であり、基礎病理学・臨床病理学の新たな基盤的技術となりえるものである。これらがより標準化され他の技術と組み合わされることで新たなプラットフォームが確立できる可能性があり、これを元に疾患に根差した多くの病理学的研究、臨床的研究が蓄積されることで、新たな診断基準・臨床予測法の確立、新規治療法の開発に繋がることが期待できる。
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