研究課題/領域番号 |
21K06909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
片岡 竜貴 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20343254)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マスト細胞 / 皮膚黄色腫 / ICAM1 / 泡沫細胞 / ICAM-1 / マクロファージ / 動脈硬化 / 胆嚢コレステロールポリープ / 黄色腫 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、in vitroの共培養系において、(1)IL-6はLAD2・THP-1・両方の細胞株のいずれが産生するのか、そして(2)IL-6はLAD2およびTHP-1にどのように作用し、どのようなシグナル伝達を引き起こし、THP-1の酸化LDL取り込み・泡沫細胞化を促進するのか、を明らかにする。そして、ヒト動脈硬化・黄色腫病理検体において(3)いずれの細胞がIL-6を産生しているのか、および(4)in vitroで検出されたシグナル分子の状態はどのようであるかを明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々は、マスト細胞が皮膚黄色腫病変を取り囲むように存在することを見出した。そして泡沫細胞に分化しうるヒトマクロファージ細胞株THP-1・U937およびヒトマスト細胞株LUVAの共培養を行い、THP-1・U937の酸化LDLの取り込みおよび形態的な泡沫細胞分化がLUVAの存在によって促進されること、この効果が細胞同士の接着に依存し抗ICAM-1中和抗体によってキャンセルされることも見出した。ヒト皮膚黄色腫病理検体においても、集簇する泡沫細胞とそれを取り囲むマスト細胞の境界において、ICAM-1の発現上昇がみられ、抗ICAM-1中和抗体が皮膚黄色腫の発症・進展を阻害しうることを示すと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、眼瞼黄色腫の発生機構の一端を明らかにし、この疾患の予防につながる可能性を示した。また、この機構に接着分子ICAM1が重要な役割を示すことより、この接着分子の阻害が眼瞼黄色腫治療に役立つ可能性も示したと考えられる。
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