研究課題/領域番号 |
21K06926
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
羅 奕 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (30633797)
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研究分担者 |
國安 弘基 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00253055)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マイクロRNA / 長鎖ノンコーディングRNA / がん転移 / エピジェネティック調節 / ドーマンシー / 遅発性転移 / miR-494 / エネルギー代謝 / 乳癌 / トリプルネガティブ / HMGB1 |
研究開始時の研究の概要 |
トリプルネガティブ乳癌 (TNBC) は生物学的に予後不良で治療の選択肢も乏しい。このTNBCにおいてHMGB1が高発現し悪性度に相関している。HMGB1は細胞外・細胞質内・核内において癌の悪性形質を促進しており、その総合的な抑制が治療標的化の上で重要である。申請者は抗体を用いたHMGB1の抑制が抗腫瘍効果をもたらすことを報告してきた。本研究では、HMGB1を抑制するマイクロRNAを抽出し治療ツールとすることで、HMGB1標的化によるTNBCの治療を可能にすることを目的とする。本研究の結果は、TNBCの新たな治療戦略をもたらすとともに、マイクロRNA創薬にも先進的な役割を果たすことが期待される。
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研究実績の概要 |
2022年度は、がん転移に関連する長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)について検討を行った。HOXA11-AS lncRNAはホメオボックス(HOX)遺伝子に属し、悪性腫瘍の増殖と転移に関与する。タンパク質足場としての機能や、核内のクロマチンの再構成によりRNAタンパク質複合体を形成することでエピジェネティックな調節のメディエーターとなるとされている。しかし、その役割と作用機序は不明である。本研究では、HOXA11-AS はmiR-494をスポンジすることによってNQO1発現を上方制御し、EHZ2を介したH3K27トリメチル化によってNQO2発現を下方制御した。 NQO1の過剰発現はグルタミン分解を促進することにより悪性形質を促進し、NQO2発現の抑制は細胞内NADレベルを増加させることにより癌幹細胞性を増強した。 マウス腫瘍モデルでは、HOXA11-AS のノックダウンにより、腫瘍の増殖と肺転移が著しく抑制された。HOXA11-AS-NQO1/NQO2 軸は、新しいがん転移促進メカニズムと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度はmiR-494の、第2年度はmiR-494のスポンジングに関連するlncRNAであるHOXA-11ASの作用機序を検討し、新規な腫瘍促進機序を解明することが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、miR-494と乳癌ドーマンシー誘導との関連、ドーマンシー状態のがん細胞の標的化について検討を行う予定である。
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