研究課題/領域番号 |
21K06940
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
佐々木 英一 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 研究員 (00817116)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 鼻副鼻腔癌 / 乳頭腫 / HPV / EGFR |
研究開始時の研究の概要 |
内反性乳頭腫は鼻副鼻腔領域において最も頻度の高い乳頭腫で、一定の頻度で癌化をきたすことから、鼻副鼻腔癌の前駆病変としても知られている。内反性乳頭腫の約90%はEGFR遺伝子変異を有しており、鼻副鼻腔癌の約30%がEGFR変異陽性で内反性乳頭腫に由来することが報告されている。しかしながら、内反性乳頭腫の癌化メカニズムはまだ不明である。そこで、本研究では、内反性乳頭腫由来癌において網羅的遺伝子解析を行い、内反性乳頭腫の悪性化に関わる機序の解明を目指す。
|
研究実績の概要 |
鼻副鼻腔に発生する鼻副鼻腔癌は、頭頸部癌全体の3%程度とまれな癌腫である。しかしながら、その組織像や病因はさまざまでり、鼻副鼻腔乳頭腫(内反性乳頭腫や好酸性乳頭腫など)を由来とする癌、ヒトパピローマウイルス(HPV)関連の扁平上皮癌、SWI/SNFクロマチンリモデリング複合体欠損関連の未分化腫瘍、などがあり、その組織型は多彩である。 鼻副鼻腔癌を対象としたこれまでの検討により、HPV関連腫瘍が約10%、EGFR遺伝子変異陽性の内反性乳頭腫由来の腫瘍が約30%、に認められた。さらに、残りの60%程度のEGFR遺伝子変異陰性かつHPV陰性の症例の中に、SMARCA4やSMARCB1などのSWI/SNFクロマチンリモデリング複合体欠損を有する分化の低い癌、DEK::AFF2融合遺伝子を有する扁平上皮癌、を少数例で見出した。 これらの腫瘍に対して詳細な検討を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
鼻副鼻腔癌はまれであり、症例を集積している段階である。
|
今後の研究の推進方策 |
SMARCA4やSMARCB1などのSWI/SNFクロマチンリモデリング複合体欠損を有する分化の低い癌、DEK::AFF2融合遺伝子を有する扁平上皮癌、などの特徴を明らかにするために、検討を行っていく予定である。
|