研究課題/領域番号 |
21K06951
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 順天堂大学 (2022-2023) 慶應義塾大学 (2021) |
研究代表者 |
山本 伸一 順天堂大学, 健康総合科学先端研究機構, 非常勤助教 (10634800)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 制御性T細胞 / Treg / 組織Treg / アストロサイト / 脳 / 脳疾患 / 制御性T細胞(Treg) / 神経疾患 / ミクログリア / グリア / 中枢神経系疾患 / 脳Treg |
研究開始時の研究の概要 |
近年ではアルツハイマー病やパーキンソン病をはじめとする様々な神経疾患と免疫系の関連性が報告されており、中枢神経系疾患における免疫系との関与が明らかになりつつあるが、不明な点が多く残されている。 また、中枢神経系において、炎症や免疫応答の制御に重要な脳特異的制御性T細胞(脳Treg)の存在が明らかとなり、脳Tregによる神経系炎症制御の理解は、中枢神経系疾患の治療・予防法の開発に重要な課題である。 そこで本研究では、脳炎症後に脳内に浸潤するTregの脳特異的発現獲得メカニズムを解明し、脳内炎症性疾患の制御と脳組織修復を促すことで、多種多様な神経疾患増悪化のTregによる制御法開発が期待される。
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研究成果の概要 |
組織制御性T細胞(組織Treg)は、様々な組織に常在する、あるいは損傷組織に蓄積し、非免疫細胞と相互作用することで恒常性維持や組織修復に寄与している。しかし、組織Tregの発生メカニズムは十分に解明されていない。私たちは、in vitroで脳Tregの特性を誘導する培養法を開発した。さらに、パーキンソン病モデルでは、in vitroで誘導された脳Tregは脾臓Tregよりも脳に浸潤しやすく、病理学的症状をより効果的に改善した。これらの結果は、in vitroで誘導された脳Tregは、脳Tregの発生の理解と炎症性脳疾患の治療に貢献することが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに脳Tregが脳特異的性質を獲得する現象に関しては、私達が初めて報告してきた。しかしながら、この獲得機構は明らかになっていなかったため、本研究では、脳Tregの発生・誘導機構をin vitroにおいて明らかにした。さらに、in vitroで誘導された脳Tregを病態モデルマウスに投与し、神経症状への影響を解析することができたことは、これまでにない新奇かつ創造的な研究である。この研究によって、脳梗塞、パーキンソン病および多発性硬化症の増悪化のTregによる制御方法の理解と幅広い脳内炎症性疾患の治療・予防法の開発につながることが期待される。
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