研究課題/領域番号 |
21K06952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
福井 智康 昭和大学, 医学部, 准教授 (50384475)
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研究分担者 |
山岸 昌一 昭和大学, 医学部, 教授 (40281026)
森 雄作 昭和大学, 医学部, 准教授 (90595919)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 終末糖化産物 / 糖尿病 / 糖尿病性心筋症 / DNAアプタマー / マウスモデル / マウス / 2型糖尿病 / RAGE |
研究開始時の研究の概要 |
心不全は糖尿病患者の主要な死因の一つであり、それに対する新しい治療戦略を提示することは喫緊に取り組まなければならない課題の一つである。本研究は、糖尿病性心筋症の発症・進展に深く関わる終末糖化産物(AGEs)とその受容体のRAGEに着目し、AGEもしくはRAGEに特異的に結合してその作用を阻害するDNAアプタマーを糖尿病モデル動物に投与することで、心筋リモデリング、心不全の抑制効果を検討していく。本研究は、糖尿病と心筋リモデリング、心不全をつなぐ共通の病態因子の同定とともに、糖尿病性心筋症に対する新しい治療手段の提示につながり、その学問的かつ臨床的意義と価値は大きい。
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研究成果の概要 |
終末糖化産物(AGEs)は高血糖やインスリン抵抗性とは独立して糖尿病合併症の発症・進展に関わることが示唆されてきている。本研究では、肥満糖尿病モデルマウスを用い、AGEsに特異的に結合してその作用を阻害するDNAアプタマーを投与することで、心リモデリングが抑制されることを発見した。さらに、培養した心筋細胞を用いた実験により、心筋細胞の肥大において、高グルコースよりもAGEsが関わっていることが明らかとなった。これらの結果により、AGEsが糖尿病心筋症の病態に関わっており、DNAアプタマーによるAGEsの中和が新たな治療手段となりうることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心不全は糖尿病患者の主要な死因の一つであり、その背景には心肥大と心拡張機能障害を特徴とする糖尿病性心筋症が存在する。さらに、肥満を伴った糖尿病患者では高血圧症を合併することが多く、それによって心肥大が助長され、さらに心不全のリスクが高まる。したがって、高血圧合併肥満糖尿病患者における心不全発症の分子機序を明らかにし、それに対する新しい治療戦略を提示することは喫緊に取り組まなければならない課題の一つである。本研究により、AGEsが糖尿病と心筋リモデリングをつなぐ共通の病態因子であることが同定され、糖尿病性心筋症に対する新しい治療手段が提示されることとなり、その学問的かつ臨床的意義と価値は大きい。
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