研究課題/領域番号 |
21K06970
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤倉 純二 京都大学, 医学研究科, 助教 (70378743)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵 / 腸管 / RFX6 / iPS細胞 / 発生 / Mitchell-Riley症候群 / 糖尿病 / インクレチン / PDX1 / CDX2 / 内胚葉 / レチノイン酸 / RARE / PPARγ / NGN3 / ヒトiPS細胞 / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトiPS細胞を用いて、膵・腸管に異常を来すミトコンドリア遺伝子異常症やMitchell-Riley症候群などの病態解明と治療法を開発する。 ①ヒトiPS細胞から、成熟膵・腸管細胞に至るまでの分化系を構築する。そのために、 ②分化の指標となる遺伝子発現を追跡し、分化過程の生細胞を捕捉できるように、分化指標となる遺伝子領域へ蛍光や薬剤耐性遺伝子を導入したヒトiPS細胞を作成する。更に、 ③患者由来あるいは変異を導入した疾患iPS細胞に分化系を適用し発症メカニズムを解明する。 ヒトにおける病態解明や臨床応用可能な発生病理学的研究を行うことで糖尿病・栄養疾患の治療法創出や移植再生治療への貢献が期待される。
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研究成果の概要 |
RFX6は、膵低形成や腸管閉鎖を呈し糖尿病を発症するMitchell-Riley症候群の原因遺伝子である。RFX6ヘテロおよびホモのGFP K/I(K/O)hiPSCを樹立し内胚葉へ誘導した。原始腸管以後のPDX1及びCDX2陽性細胞は殆どがRFX6陽性であり、RFX6欠損によって両細胞数は著減した。cap解析を用いて、RFX6結合X-boxモチーフを発見し、PDX1とCDX2のエンハンサー領域にあるモチーフ配列がvitroでRFX6と結合することを示した。初期内胚葉形成の欠陥がMitchell-Riley症候群の病因であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RFX6はMitchell-Riley症候群だけでなく腸管内分泌や膵β細胞の分化や機能に関わっている。今回RFX6欠損hiPSCを内胚葉分化系に適用し、病態モデル作成に成功した。ヒト胎児で不可能な網羅的解析を行いRFX6の結合する新たなmotifを発見しえた。今後RFX6が制御する遺伝子群の検討により各種内胚葉系疾患の病態解明が可能となる。また、RFX6発現をGFP蛍光で示す本細胞を用いてRFX6を制御する物質を探索し、RFX6陽性細胞由来である膵・腸管内分泌細胞への分化促進因子をスクリーニングし、vitroでの膵・腸管細胞分化を実現させることにより膵腸管疾患再生医療への展開が可能となる。
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