研究課題
基盤研究(C)
がん微小環境で発生するROS(H2O2を含む活性酸素)が酸化ストレスと慢性炎症を調節し、がん悪性化に関与することが示されている。申請者は、マクロファージに発現するアクアポリン3(AQP3)が、細胞内外のROS/H2O2輸送を介して、細胞自身の分化調節と、周囲細胞・組織の酸化ストレスや炎症惹起に関与することを見出した。本研究では、マクロファージのAQP3に着目し、がん微小環境形成・維持における酸化ストレス・炎症制御の分子メカニズムを解析する。また、AQP3の機能的阻害抗体を用い、がん微小環境におけるROS輸送をターゲットとした新しいがん治療法を検討する。