研究課題/領域番号 |
21K06975
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 昭和薬科大学 |
研究代表者 |
中野 なおこ 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (50733218)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | TMEPAI / ApcΔ716/+マウス / TMEPAI KOマウス / 腸上皮オルガノイド |
研究開始時の研究の概要 |
APC遺伝子は家族性大腸腺腫症の原因遺伝子として単離され、また、APC遺伝子変異は散発性の大腸がんにおいても高頻度に検出されている。申請者は、Apc遺伝子に変異がある為に消化管腺腫を形成するApcΔ716/+マウスとTGF-βシグナルを抑制するTMEPAI遺伝子を欠損させたTMEPAI KOマウスを交配しTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスを作出した。通常、20週令前後で死亡するApcΔ716/+マウスに比較して、TMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスは商用数が減少し、1年以上生存することを見出したことから、TMEPAI KOによる腫瘍形成抑制メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
現在までに、TGF-βシグナルを抑制するTMEPAI遺伝子を欠損させたTMEPAI KOマウスとWntシグナルが恒常的に活性化されたApcΔ716/+マウスを交配したTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスにおいて、ApcΔ716/+マウスに比較して消化管腺腫形成が著しく抑制される結果が得られていた。このメカニズムを明らかにするために野生型及びTMEPAI KOマウスより腸オルガノイドを作出し、腫瘍形成能に影響を与えていると思われる候補遺伝子をウイルス感染により高発現させて、検討する予定だったが、腸オルガノイドへのウイルス感染がうまくいかず、現在もウイルス感染の方法を検討中である。また、今回の研究のために行った、ApcΔ716/+マウスの腺腫とTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスの小腸粘膜組織を用いたRNAseqの結果を再度検討する必要があることが、他に並行していた実験により明らかになった。そのため、現在は、ApcΔ716/+マウスとTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスの小腸陰窩のみを用いてRNAseqを行い、新たな候補遺伝子を50種類ほど得ているため、これらについて検討を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記に記載した通り、当初の実験条件では問題があることが分かり、再度検討し直しているが、新たな候補遺伝子が得られ、それらについても検討が進んでいることから、おおむね順調であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
新たな候補遺伝子について検討を進め、さらに候補を絞っていく。候補が絞られた後に、腸オルガノイドを用いた検討を行い、ApcΔ716/+マウスとTMEPAI KO/ApcΔ716/+マウスにおける消化管腺腫の形成能の違いについて、メカニズムを明らかにしたい。
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