研究課題/領域番号 |
21K06994
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
宮崎 真也 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (40637435)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 熱帯熱マラリア原虫 / ガメトサイト / トランスロコン / タンパク質輸送 / ノックダウン / マラリア原虫 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ガメトサイト期トランスロコン複合体を構成する新規のタンパク質を同定し、それらがガメトサイト性分化に果たす役割を解明する。遺伝子改変の手法によりコンディショナルノックダウン原虫を作出し、ガメトサイト性分化に必須なトランスロコン構成分子を同定する。また、生化学の手法によりガメトサイト期トランスロコン複合体を単離精製し、その構成タンパク質を質量分析により網羅的に同定する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、熱帯熱マラリア原虫のガメトサイト期におけるトランスロコン関連分子の役割を明らかにすることである。熱帯熱マラリア原虫はヒト赤血球内でガメトサイトと呼ばれる形態へと分化しヒトから蚊へと感染する。ガメトサイト分化過程において、熱帯熱マラリア原虫は赤血球へと複数種類の病原性タンパク質を輸送するが、これらの分子輸送のメカニズムはよく分かっていない。この不明点を明らかにするために、遺伝子改変の手法を使ったタンパク質輸送関連分子のノックダウン原虫の作出および表現型解析を実施する。 本研究ではガメトサイトへの分化能が高い熱帯熱マラリア原虫NF54株を使い遺伝子改変原虫の作出を試みた。これまでに当研究室で実績のあったglmSリボザイムを使ったノックダウンの手法を適用した。赤血球へと輸送される分子やトランスロコン関連分子のglmSノックダウン用プラスミドを構築し、NF54株にトランスフェクションを行い複数回の薬剤選択を行ったが、目的のノックダウン用プラスミドがゲノムに組み込まれた原虫を得ることができなかった。この問題点を解決するために、DiCre/loxPを用いたノックアウトの系の導入を進めることにした。現在ガメトサイト期トランスロコン関連分子のコンディショナルノックアウト原虫の作出を行っているところである。以上の進展から、熱帯熱マラリア原虫ガメトサイト期のトランスロコン関連分子の理解が進み、将来的には抗マラリア伝播薬の開発にも貢献すると期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の目標としていたglmSリボザイム系のノックダウン原虫の作出が完了しなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、共同研究者による使用実績があるコンディショナルノックアウトの手法を用いることで、ガメトサイト期トランスロコン関連分子の機能解析を進めていく。
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