研究課題/領域番号 |
21K06997
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
|
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
新倉 保 杏林大学, 医学部, 講師 (30407019)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | マラリア / 授乳期 / 乳腺組織 / 乳腺炎 / 比較プロテオーム / プロテオーム / IFNGR1 / 母子免疫 / IgA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終目標は、熱帯・亜熱帯地域の新生児の肺炎や下痢症の予防・対策強化に向けて、マラリアによる母子免疫への影響を解明することである。この目標を達成するために、まず、授乳期のマラリアのマウスモデルを用いて、IgA産生形質細胞の乳腺組織への遊走や乳汁中の分泌型IgA濃度などについて解析する。また、比較プロテオーム解析やRNA-seqなどの最新技術を駆使することで、授乳期のマラリアのマウスモデルにおける乳腺組織の分子発現変化を網羅的に解析し、マラリアによる乳腺病変形成の分子メカニズムの解明を目指す。
|
研究実績の概要 |
これまでに、マラリア流行地の授乳期マラリアの病態を反映する新たなマウスモデルを作出している。このマウスモデルの病態解析を行ったところ、授乳期のマウスはマラリア原虫に対する感受性が高まることが示唆された。また、授乳期マラリアのマウスモデルでは、乳汁合成/分泌が活性化することを見出している。 授乳期マラリアのマウスモデルの乳腺組織のプロテオームの解析を重ね、詳細に解析した結果、マウスモデルの乳腺組織で組織修復に関わる分子(plet1)が著しく増加していることを見出した。これらの結果から、授乳期マラリアのマウスモデルの乳腺組織では、マラリアによる乳腺組織障害の代償機転のために組織修復が活性化している可能性がある。そこで、乳腺組織の組織修復とPlet1との関係を明らかにするために、crispar/cas9システムでPlet1欠損マウスを作出した。現在、Plet1欠損マウスを用いて、授乳期マラリアのマウスモデルの病態解析を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マラリア流行地の授乳期マラリアの病態をマウスモデルで検証した結果、乳腺組織で組織修復に関わる分子(plet1)が著しく増加していることを見出した。これらの結果から、授乳期マラリアのマウスモデルの乳腺組織では、マラリアによる乳腺組織障害の代償機転のために組織修復が活性化していることが示唆された。よって、本年度の目的は達成された。
|
今後の研究の推進方策 |
乳腺組織の組織修復とPlet1との関係を明らかにするために、Plet1欠損マウスを用いて授乳期マラリアのマウスモデルにおける乳腺組織の病態を解析する。
|