研究課題/領域番号 |
21K07009
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
仁木 満美子 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (20438229)
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研究分担者 |
坪内 泰志 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (30442990)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Candida albicans / バイオフィルム / 嫌気性菌 / クオラムセンシング / 真菌 |
研究開始時の研究の概要 |
Candida albicansは免疫不全患者においては重篤な感染症を引き起こすことが問題となっている口腔内常在真菌である。また、C. albicansは他の常在細菌と共生あるいは競合しながらバイオフィルムを形成することが知られている。本研究では、口腔内偏性嫌気性菌であるPorphyromonas gingivalis の培養上清に存在するC. albicans の菌糸形成およびバイオフィルム形成を誘導する分子の同定を行うとともに刺激分子のレセプターを同定し、刺激により誘導される遺伝子を解析することでP. gingivalis-C. albicans の異種間シグナル伝達機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
口腔内常在菌であるグラム陰性嫌気性菌Porphyromonas gingivalis (Pg) の培養上清に、同じく常在菌であるCandida albicans (Ca) の菌糸形成に関与する遺伝子の発現を増強させ、菌糸形成およびバイオフィルム形成を促進することが明らかになった。Pg培養上清を作用させたCaは上皮細胞への傷害性や薬剤への抵抗性が向上するのに対し、病原因子であるプロテアーゼの産生は抑制されることが示された。溶媒抽出および分子量分画により、培養上清中の高極性かつ低分子の物質によるものであることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カンジダ症の難治化にはバイオフィルム形成による菌の感染部位への定着および薬剤抵抗性の獲得が寄与していると考えられる。口腔内常在嫌気性菌によるC. albicansバイオフィルム形成促進メカニズムの解明により、口腔カンジダ症の治療および予防法開発の一助となると考える。また、P. gingivalis とC. albicans 間のクオラムセンシング機構は報告がなく、相互作用解析により新たな異種間クオラムセンシングメカニズムの解明につながる可能性が期待される。
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