研究課題/領域番号 |
21K07013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
炭山 和毅 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90385328)
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研究分担者 |
金城 雄樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20570831)
須田 亙 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (20590847)
杉本 真也 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (60464393)
高安 伶奈 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (20814833)
加藤 正之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (00366220)
古橋 広人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60909894)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 胆管ステント / バイオフィルム / メタゲノム解析 / 閉塞性黄疸 / メタゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
閉塞性黄疸は、腫瘍等により胆汁の流れが滞りビリルビンが体内に蓄積した状態であり、細菌感染の結果、胆管炎・敗血症などの感染症を引き起こす。これらの治療・予防のため内視鏡を用いて胆管にステント挿入する治療法が行われるが、ステントは時に早期閉塞し、胆管炎が再発することが課題であった。近年、腸内細菌などの腸内微生物叢の一部が胆管ステント閉塞に関与している可能性が指摘されたが、具体的なメカニズムは不明である。本研究では胆管ステント内腔に生じたバイオフィルムと呼ばれる微生物集合体を構造解析し、構成微生物のメタゲノム解析を介して、ステント閉塞と微生物との因果関係の解明を行う。
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研究実績の概要 |
2023年度は、胆管ステント内腔表面におけるバイオフィルムの単離を行い、各種条件下でバイオフィルム形成能を評価した。まず、胆管ステントを1%グルタルアルデヒドで固定し、蛍光色素(WGA-Alexa647、FM1-43、DAPI)で染色した。バイオフィルム透明化法を用いてバイオフィルムを透明化後、共焦点レーザー顕微鏡(LSM880)で観察した。菌の同定はA.血液寒天培地での培養、B.グラム染色、C.シーケンス解析で行った。その結果、腸球菌(5/8検体)、バシラス属細菌(6/8検体)が高頻度に分離された。メタゲノム解析でも同様に腸球菌(5/8検体)が高頻度に分離された。このうち単離可能であった腸球菌の各株を用いて、以下2種類の環境においてバイオフィルム形成能の評価を行った。第一に、1%Glucoseおよび3%NaCl添加BHI培地において、全15株中4株において、Glucose添加によりバイオフィルム形成が有意に促進された。NaCl添加群には有意な変化はなかった。この4株において、二次胆汁酸であるDCA・LCA添加下でバイオフィルム形成能を評価したところ、うち2株において菌の凝集がみられバイオフィルム形成が低下した一方、残る2株ではバイオフィルム形成が促進していた。胆汁酸添加による菌の形態変化を観察するため、1%Glucose添加BHI培地にて培養し、走査型共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、LCA添加によりバイオフィルム形成の促進に加え、菌の連鎖が促進されていることが確認された。胆管ステント内部でも同様に、多くの細菌が胆汁酸により生育できない一方で、一部の菌株ではバイオフィルムが促進され、これらが胆管ステント閉塞の一因となっている可能性が示唆された。
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