研究課題/領域番号 |
21K07029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
藤田 憲一 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (10285281)
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研究分担者 |
臼杵 克之助 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (30244651)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 真菌 / 薬剤耐性 / 小胞体ストレス応答 / 薬剤排出ポンプ / 抗真菌 / 多剤耐性薬剤排出ポンプ / 小胞体 |
研究開始時の研究の概要 |
病原性真菌の多剤耐性に関わる薬剤排出ポンプの過剰発現機構の解明は、薬剤耐性を抑制する薬の開発にとって重要である。真菌の薬剤排出ポンプ遺伝子の発現に関わる2つの転写因子のうち、真菌に特異な転写因子Pdr3タンパク質には薬剤と相互作用する部位が存在しないため、転写誘導メカニズムの詳細は未だ不明である。本研究では、小胞体ストレスに起因するシグナル伝達の遮断によってPdr3が転写誘導されるという想定の下に、真菌の薬剤排出に関わる転写因子の新たな活性化機構を提案することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、小胞体ストレス、その応答と真菌の薬剤耐性に寄与する薬剤排出ポンプとの関連について、出芽酵母のポンプによる排出が耐性の原因となっているモデル抗真菌薬のドデカノールを用いて検証した。解析の結果、ドデカノールは出芽酵母に対して活性酸素種を発生させ、その活性酸素種が小胞体ストレスを引き起こすことが分かった。また、小胞体ストレスを解消するための応答反応を開始する遺伝子IRE1の欠損株を用いた実験により、小胞体ストレス応答は薬剤排出ポンプPDR5 の発現量およびドデカノールの排出量を減少させることで出芽酵母のドデカノール耐性を抑制する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞小器官は薬剤を含む様々なストレスに応答し、そのストレスに対処する。小胞体では蓄積した異常タンパク質の除去や代謝ストレスに対する適応機構が働く。一方、小胞体ストレス応答と真菌の薬剤耐性化との相関に関する報告はほとんど無い。本研究で、小胞体ストレス応答系の欠損が、薬剤耐性化を加速化させることが判明した。つまり、真菌の薬剤耐性に関しては、小胞体ストレス応答はネガティブに作用する可能性がある。このような報告は従来なく、独自性が高い。逆に、小胞体ストレス応答を誘導する薬剤は真菌の耐性化を抑制できる可能性が高く、今後、さらなる研究・開発が期待される。
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