研究課題/領域番号 |
21K07044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
池田 正徳 鹿児島大学, 医歯学域ヒトレトロウイルス学系, 教授 (30315767)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | SARS-CoV-2 / COVID-19 / Nタンパク質 / 抗ウイルス剤 / スプリットルシフェラーゼ / スプリットルシフェラーゼアッセイ / レプリコン |
研究開始時の研究の概要 |
COVID-19の原因となるSARS-CoV-2は依然として流行が続いており、ワクチンと治療剤の開発は収束に向けた需要な因子となる。申請者は、感染性のない安全なSARS-CoV-2レプリコンを最近開発した。本研究では、ウイルスの増殖と粒子形成に重要なSARS-CoV-2のNタンパク質の2量体形成の評価系を開発し、Nタンパク質を標的とする治療剤候補を同定する。次に、SARS-CoV-2レプリコンを用いて化合物のウイルス増殖抑制能を評価する。さらに、治療剤候補化合物の化学構造を改変することでさらに強力な抗ウイルス剤を開発し、COVID-19流行の収束を目指したい。
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研究成果の概要 |
本研究ではウイルスの複製と粒子形成のいずれにも重要な役割を果たすSARS-CoV-2のNタンパク質に着目した抗ウイルス剤の探索を実施した。Nタンパク質のhomodimerの形成を評価するためにスプリットリットルシフェラーゼ法による評価系を開発した。2種類のプラスミドを細胞に導入し、dimerが形成されるとルシフェラーゼが活性化し基質を加えることで発光を確認できた。現在、FDA承認薬ライブラリー等を用いて化合物の評価を実施している。これまでに、dimer形成を阻害する化合物は得られていないが、引き続きスクリーニングを実施する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究者らはこれまでにSARS-CoV-2の自律増殖を安全に評価できるレプリコンを開発した。臨床応用されているSARS-CoV-2治療薬はウイルスのポリメラーゼやプロテアーゼの阻害薬であるが、本研究はSARS-CoV-2の複製と粒子形成に必要なNタンパク質を標的とした治療剤の開発を目指したもので既存の治療薬とは作用機序が異なる新規の治療剤の開発を目指している。研究期間内にNタンパク質のdimer形成の評価が可能なスプリットルシフェラーゼアッセイ系を開発することができた。現在、スクリーニングを実施しており、治療剤候補を見出すことができれば現在も流行中のCOVID-19に対して大きな社会貢献となる。
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