研究課題/領域番号 |
21K07047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
石井 克幸 国立感染症研究所, 病原体ゲノム解析研究センター, 主任研究官 (90342899)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | HPV / 持続感染 / HOXC13 / ゲノム維持 / 複製 / LCR / 転写因子 / 潜伏持続感染 |
研究開始時の研究の概要 |
NIKS細胞の網羅的遺伝子発現解析と転写因子データベースからHPV16型および18型のゲノム維持に重要と予想される転写因子をピックアップする。これら転写因子のLCR結合性とDNA結合配列、長期的なHPVゲノム維持および複製に与える影響、HPV16型と18型を除く遺伝子型HPVに及ぼす影響を調べる。
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研究成果の概要 |
ヒトパピローマウイルスは持続感染を確立する染色体外エピソームとして安定的に維持される。本研究では、CRISPR-Cas9技術を用いてホメオボックス転写因子HOXC13ノックアウト(KO)NIKS細胞を作製し、HOXC13が高リスクHPVゲノムの長期維持に必要かどうかを検討した。HOXC13 KO細胞においてHPV16、HPV52、およびHPV58ゲノムのコピー数は、継代に伴い減少したが、HPV18ゲノムは継代を重ねても安定して存在した。HOXC13はHPV16、HPV52、およびHPV58のウイルスゲノムの安定的な維持に重要であるが、HPV18はそうでないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果である長期培養におけるHPV16、HPV52、HPV58のウイルスゲノムの維持にHOXC13が寄与する事実は、我々が以前提唱したHPVはHOXC13を発現する上皮幹細胞を標的とし、HOXC13依存的な初期プロモーターの活性化とウイルスゲノムの維持により持続感染を確立するとした仮説を支持している。HPV18は、HPV16、HPV52、HPV58と異なり、腺細胞指向性のようなユニークな特徴を持っている。今回のHOXC13に依存しないHPV18ゲノムの維持は、細胞指向性などHPV18の独自性を理解する上で重要な役割を果たすと考えられる。
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